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踊り場は馬鹿らしく【聖籠 鷹央】 ページ3

「皆さんおはよーございまーす!」
私は二階からの階段を降りて来るや否や、腹の底からそう叫び声に近い挨拶をした。
挨拶がビリビリと空気中を震わせる。
吐き出したいものをすべて吐き出した時ような、なんとも言えない爽快感が脳を駆け巡った。
大声を出すだけですっきりする。
これだけでちょっとした気分転換になる単細胞な自分には大感謝である。
 「お前、本当に元気だな」
208号室の女新聞記者・駒ヶ岳さんが朝の一服をやりながら呟いた。
呟きには若干の忌々しさが含まれているような気がしたが、こういうのは全面無視だ。
―というかまぁ、本当は感心してるんだろうけれど。
ふーっと、ゆっくり駒ヶ岳さんが息を吐きだす。有害な煙が、朝の心地よい空気中に溶けていく。
 「まあとにかく、朝飯食うべ」
よう、飛彩!と言って、駒ヶ岳さんが食堂の厨房へと駆けていくのを目で見送る。
 「鷹央先輩、おはようございます」
人の気配がしたかと思うと、横に101号室の樫美諷ちゃんが立っていた。
なんて気配を消すのがうまいんだといつも通り感心しつつ、私はぺこりと頭を少しばかりか下げた。
 「おはよう諷ちゃん!さーて、今日のご飯はなんだろうか、当ててみようぜ!」
 「そうですね〜」
しばし思考モードに入る諷ちゃん。
その様子が可愛くて仕方がないと言ったら私は変な奴と指をさされるだろうか。
まあ、どうでもいいのだ。
とりあえず、ご飯食べよう!
☆★☆★
 「いただきまーす!」
 「はーい、たんと召し上がれ」
朝食のいい匂いが充満していく時間になっていた。
匂いが強くなっていくのと呼応するように、食堂の椅子に腰かけ朝食をとる住人もだんだんと増えていた。
その時、目の前のトーストが消えていた。
驚いてうお!と、私の代わりに叫んだのは黒髪の男の子だった。
外見から察するに、おそらく私の一個下であろう。
私の一つ下の男の子に、知り合いなんていない。そもそも住民にいたかどうかも怪しいところだ。
えーと、誰だ?
必死で記憶の中をまさぐるも、思い当たる人物は一人たりとも見つからない。
遂に誰か判らなくなった私は、横で新聞を広げながらご飯をかっこんでいる躑躅森さんの肩をつついた。
 「あのさ、あの男の子誰?」
 「聖籠は知らないか?昨日引っ越してきたえーと…御薬袋君だったか。うん、御薬袋君だ」
 「御薬袋君…?なるほどぉ…」

朝食タイムがそこで終わった。

〜回想〜朝ごはんの出来上がり。→←私は痛みを受ける【陽溜 咲桜】



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雨読(プロフ) - 更新しました!長い間すみません…!次の方どうぞ〜 (2020年7月19日 20時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨読(プロフ) - 更新します。 (2020年7月19日 18時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
サワー(プロフ) - 更新しました、猫羽ナナシをよろしくおねがいします!! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 59631e9c92 (このIDを非表示/違反報告)
サワー(プロフ) - 更新します!!! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 59631e9c92 (このIDを非表示/違反報告)
あお@期末終わるまで低浮上(プロフ) - 更新しました、何か変な部分があれば指摘してください…! (2020年7月12日 20時) (レス) id: 91f861d85b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨読 x他7人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hurawaxa/  
作成日時:2020年7月5日 12時

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