【FAIRY TAIL】狂おしいほどに

星霊魔道の想い ページ46

『これにて大魔闘演武2日目終了ー！』

私が休んでいる間に2日目の全プログラムが終了した。

妖精の尻尾はAチームBチーム共に10ポイント獲得した。

未だ最下位争いは続いているが、勝負はまだ2日目。

まだまだこれからだ。

スティングたちはバトルパートでユキノという

ルーシィと同じ星霊魔導士が人魚に敗れたため

今日一日で得点をとれなかったようだ。

「ぷっはっは〜食った食った」

「あんた食べ過ぎなのよ」

随分と身体も回復して夜はナツ達ときのうと同じ酒場でご飯を食べた。

(天羽々斬、ありがとう)

こんなに早く回復できたのは他でもない天羽々斬のおかげだ。

((今日はよくがんばりましたね。

けれどまだ全回復までには至っていません。

明日以降はウェンディに任せましょう))

((けっ、やわな身体だぜ))

((菊))

(ふふ、うん。2人とも本当にありがとう)

2人に感謝しながら宿までの道をナツ達と歩く。

「ん？宿屋の前に誰かいるぞ」

「本当だ……あの人は」

「目ぇ良いわねぇ〜あんたたち」

ナツとウェンディが一早く宿屋の前の人影に気づく。

「お前わ…」

「剣咬の虎の…！」

「星霊魔導士！」

そう、剣咬の虎のユキノがルーシィを訪ねて来たのだ。

ここでは難なので私たちの部屋へと通す。

「ルーシィ様に大切な用事があり、伺いました」

「剣咬がなんの用だよ」

重たい口を開いたユキノにナツは高圧的に放つ。

内容は、双魚宮の鍵と天秤宮の鍵をルーシィに受け取ってほしいとの事だった。

ユキノの覚悟を決めた眼差しにルーシィを含め全員が黙る。

ユキノは1日目にルーシィを見た時から大会が

終わったらその鍵を渡そうと考えていたと話す。

「大会終わってねぇじゃん」

「私の大会は終わりました」

ナツの言葉に俯くユキノ。

そして、自分の代わりにはミネルバが加わるだろうと言う。

これで剣咬の虎を変えた最強の5人が揃うとも。

星霊に愛され、星霊を愛するルーシィだからこそ

12の鍵を揃えて共に歩むべきだとユキノは言う。

「やっぱり受け取れない。

星霊魔法は絆と信頼の魔法。

そんなに簡単にオーナーを変わるわけにはいかない」

ユキノの想いを聞いてもなお、ルーシィはこの申し出を断った。

「……簡単…な、決意ではないのですが…」

「え？」

「いいえ、貴方ならそう言うと思っておりました。

いずれ時がくればおのずと12の鍵は再び揃うでしょう。

また、お会いできるといいですね」

そう言ってユキノは宿を後にした。

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