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S級魔導士 ページ35

しばらくして、カナたちのテーブルが一層騒がしくなった。

何事かと見るとあのカナが酒の呑み比べで負けたと言うのだ。

そしてその相手を見てみると

「「バッカス?」」

そう四つ首の番犬のバッカスだった。

「あー??

いよ〜、Aにエルザじゃねぇか」

そう言うとバッカスは酒の匂いを漂わせ私とエルザに近づいてくる。

咄嗟にエルザが私を後ろに隠す。

「相変わらずいい女だねぇ〜」

「久しぶりだな」

「7年も姿を眩ませてたんだって?」

バッカスがこちらを覗き込んで尋ねてくる。

「そ、そうだね」

「おまえは大魔闘演武に参加してないようだが?」

「うははは!

今回は若ぇ連中に任せとこうと思ったんだけどよ、

ウォークライのザマを見せられちゃ、黙ってられねぇのが

あ、漢の魂ってもんよ。」

あのカナに呑み比べで勝ったとは言えバッカスもかなり酔っ払っている。

「リザーブメンバー枠を使って俺が入ることになった。

ヒック

魂が震えてくらぁ

ウィック

明日以降ぶつかることがあった楽しませてくれよ?

A、エルザ??

魂はいつでも〜ワイルド〜?」

「「ふぉー……」」

「ノリ悪りぃよA、エルじゃあ

うわはははは」

大声で笑いながらバッカスは酒場を出て行った。

「なんなのあいつ?」

バッカスが出て行くとすかさずルーシィが尋ねて来た。

「四つ首の番犬のS級にあたる男。

やつとは仕事先でぶつかる事が多くてな

その強さはよく知っている。

そして、何故だかAに言い寄っている」

「なにー!?Aに言い寄ってるだと!?」

「おまえ、あんなのにも気に入られてんのか?」

エルザが余計なこと言うから今度はナツとグレイが食いついてきた。

「う、うーん、エルザは大袈裟なんだよ。

べつに付き纏われたりとかしつこいこともされてないし、

むしろご飯ご馳走してくれたり仕事先で助けてくれたり

ふつうにいい人だと思うよ?」

そう言うとみんな呆れた顔をしていた。

(な、なによ。みんななんでそんな顔するのよ)

「まあ、バッカスが変なことを企むようなら

容赦なく私が切り捨てるから心配するな」

そう、エルザが言うと漸くみんな納得してくれた。

そうして夜は更けて行き、大魔闘演武2日目。

宣言通りナツが競技パートで出場していた。

「ぅぅっぎもぢわるいいい」

連なる戦車の一番最後尾にグロッキー状態のナツがいた。

それをみて全員の顔に後悔の色が滲んでいた。

後悔先に立たずとはまさにこの事だ。

戦車→←勝利への糧



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秘穏(プロフ) - とても面白いです!スティングの心情がなんか可愛らしくて、ついつい見守っている気分になります笑 あと隠密の回ですが、ラミアスケールだけ片仮名でしたが、漢字だと、「蛇姫の鱗」と書きます。 (2019年9月23日 11時) (レス) id: 3c447ef1a9 (このIDを非表示/違反報告)
Da.Li(プロフ) - 大好きです。また更新してほしいです…気長に待ってます! (2018年12月20日 19時) (レス) id: 9339fc5d80 (このIDを非表示/違反報告)
ZIN - 更新されてる!!楽しみに待ってます!! (2018年6月3日 21時) (レス) id: af655f0d36 (このIDを非表示/違反報告)
Pinky* - すっごいおもしろいです!!これからも頑張って下さい(*^O^*) (2018年1月15日 17時) (レス) id: e284ecfae9 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - あんずさん» わあああ(T_T)最近更新が滞っていたのですがそんなコメントいただけてとても嬉しいです(;_;)プライベートが落ち着いたらまた更新しますのでもう少しお待ちください(T_T) (2015年12月31日 19時) (レス) id: 6c22e6ae36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーちゃん | 作成日時:2015年8月28日 8時

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