第十八話 ページ19
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自覚した。自分の気持ちに。
「いずれAの殿方にも会わせておくれ。」
「殿方じゃないって…。」
「誰が殿方だって?」
突然後ろから聞こえた声に振り向くと両手一杯になった食べ物を頬張っている神威。
「貴様は、神威!!」
「ちょっと待ってヨ。俺はここに手を出すつもりはないよ。用があるのはAさ。」
「神威…。」
「話は終わった?」
「う、うん…。」
ごくんと飲み込んで食べ物はなくなった。
そして私は神威に手をひかれる。
「Aをどうする気じゃ。」
「どうもしないヨ。俺と一緒にいるだけだ。」
「A!こいつは…。」
「知ってる。知ってるから…。でもお願い。行かせて。」
「A…。」
「月詠。行かせてやんな。」
「……分かった。じゃが、たまには遊びに来い。よいな?」
「うん。ありがとう。」
そして二人に別れを告げ、神威と共に春雨の船に乗り込む。
すると、団員達が私を囲って泣いた。
「よ、よがった。Aさんがいない船は花のない砂漠でした!」
「え?」
「ここにオアシスが戻ってきたっ!!」
「いや、あの…。」
私が対応に困っているとガンっという音が聞こえ、その音を出した張本人はニコッと笑った。
「お前達、仕事をしろヨ。」
「「ハイッ!!」」
すぐに仕事に戻った団員達を見送り、ここに残った阿伏兎さんがため息をつきながらも笑って出迎えてくれた。
「よく戻ってきたな。すっとこどっこい。」
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時