壱 ページ2
私、Aは今日この日にダイゴとかいうチャンピオン様に呼び出されていた。
訳も話さずだったので、多少……いや大分イラついたが、行かなかったら行かないで自分が後にえらい目に遭わされるハメになるので、重い体を引き摺りつつ、指定場所に来ていた。
「……で、いきなり呼びつけて何がしたいの？」
開口一番、不満たらたらの声色で問うと、不満の元凶ダイゴはにっこりと笑って「来てくれてありがとう」と、検討違いな言葉を投げかけてきた。
「別にね、お礼を言って欲しくてここまで来たわけじゃないんだよ。さっさっと本題に入ってよ」
「あぁ……うん、そうだね。じゃあ、本題に入ろうか。実はね……僕、リーグで負けちゃったんだよね」
「は？」
耳を疑った。
私の記憶ではそんな奴、居なかったのに。
「それで新チャンピオン誕生を祝ってセレモニーというかパーティーを開催するんだけど、エキシビジョンマッチで誰かと僕がバトルしなくちゃいけなくて……それで相手役を頼もうと思って」
こっちの都合を考えずお構いなしに淡々と要件を並べ立てるダイゴに対して私は頭の処理が追い付かないでいた。
「せっかくのパーティーな訳だから普通のバトルじゃなくて、魅せるバトルをしたいんだよね。それこそ、コンテストバトルみたいな」
「なん……そんなの、ミクリとかとやったらいいんじゃないの？」
正直、どういう訳か理解できていないが、とりあえずこの状況を打破することにした。
「……ミクリとじゃ、ダメなんだよね。それにこの状況で逃げられるとでも？」
「それ、は……」
逃げられる訳ない。
それは分かりきった事だ。
それこそ、物理的にも精神的にも。
私に今できるのは、状況をよく理解できないままダイゴの要求を飲む事だけだった。
「あー！！分かった、分かりましたよ！やればいいんでしょ、やれば！」
「随分投げやりだね、勿論それでいいんだけど」
「……具体的には何したらいいの？」
「逐次、指示に従ってくれればいいよ。あ、後ちゃんと正装してきてね？」
「……服、無いけど」
「ミクリ任せればいいよ」
もう、既に行きたく無いなあ……。
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神宮月左京 - この小説すごく好きです！！更新待ってます！！ (2017年2月11日 14時) (
レス) id: 719afb3edb (このIDを非表示/違反報告)
天咲 - コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！早速見に行きますね！ (2015年2月11日 0時) (レス) id: b865362e37 (このIDを非表示/違反報告)
真餅＠金田一(HQ)は僕の嫁(プロフ) - 面白いです！俺もORASの小説書いてるんでぜひ見て下さい！！ (2015年2月1日 16時) (レス) id: 86f35a74af (このIDを非表示/違反報告)
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