78 消えろ ページ1
カイside…
「っおいおいこんなもんかって!!」
「っ〜〜ぁあくそ!」
「うう〜!!全然倒れない、なんで…!!」
「はっ、この闇の中は俺のテリトリーなんだよ、てめぇらがどんなに足掻いたって俺には勝てないってーの!!はははっ!!」
「っんなもん関係ねえ!!てめぇは何が何でも俺たちがぶっ倒す!!」
「僕だって!!まだやれる!!ほらモモ、まだまだ行くよ!!」
「るっせ、指図すんな!たりめーだ!!」
あ〜〜〜〜うざい!!!何なんだこいつら!!
弱いくせに、さっきからずっとこの俺に攻撃が効かなくて歯が立たないくせに、弱いくせに!!!
なぜ分からない?もうお前らは、この海諸共、いや世界諸共に滅びる運命なのに……
「なんなんだよ……ほんとムカつくって気がする……うぜえ!!!さっさと、くたばれ!!!」
あの"忌々しい魔法陣"で最大解放した、俺の復讐心から生み出された闇の波動をお見舞いしてやる。
これで、さっさと倒れろ。くたばれ、くたばれ!!
「「ぐっっあぁあっ!!!!」」
波動をもろに受けて、奴らは後方へ吹っ飛んでいく。
あーあ、こんなダルくなるぐらいまで力使う気なかったし使わなくてもいけると思ったのに。
ほんっと、胸糞悪いぐらい、しぶといやつらめ。
さっきの波動を受けてから、あの2人が立ち上がる様子は見えない。やっと大人しくなった?
「はー……無駄なことすんじゃねえよ、お前らがどんなに頑張ったって、もう俺の力は止まらない。黙って世界の滅亡を待てばいいのにさ……」
じり、と近づくと。
なんと、まだ生きてた。
「ぐっ……くそ、力が出ねえ……」
「痛い、悔しい……なんで、僕、もっと強いのに……!!」
あの攻撃受けて、まだ諦めない?
奴らの目は、虫唾が走るほど、真っ直ぐに俺を見つめていた。
「あ〜〜〜〜〜〜!!!!!うぜぇ、うぜぇうぜぇ、うざい!!!!!さっさと、死ねよ!!!!!」
何もできないくせに、そんなボロボロになって動けないくせに、無駄口だけは減らない。
消えろ。消えろ。耳障りだ。消えろ。
俺は、さっきよりも力を溜めて奴らに攻撃を仕掛ける。
その態度が嫌いだ。その無駄なことを諦めないのがイラつく。
何より、「まだ光はある」みたいな、その目が大嫌いだ。
そんな目で、そんな鬱陶しい目で、
……その目で俺を、見るな。
「待て!!!!カイ!!!!!」
「待って!!!!」
あぁ、また、うざいのが増えた。
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:千夜 | 作成日時:2018年12月9日 0時