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35話 ページ36

暴食「いいねェ…その目。そんじゃ話し始めようか。んじゃまず初めに…彼女…Aちゃんの本当の親の話からね。」



平子「…ああ。」



暴食「彼女のさあ、母親…喰種だって知ってた?」



平子「………は?」



暴食「だよね、だよねー!驚くよねー!その顔好きだなあ♪」



平子「早く続きを話せ。父親は?」



暴食「父親は普通に人間だよ?」



平子「バカな…!喰種と人間との間に子は出来ないはずだ。」



暴食「確率が低いってだけで別に絶対出来ないわけじゃないしぃ?現に庭出身の奴らがCCGにもいるじゃん?あいつら皆、半端者だよ?」



平子「なっ…!?」



暴食「まあでも今回の話に庭の奴らのことは関係ないしー、忘れてね。そんでそんで、さらに驚きの事実をもう一つ。…俺はAちゃんの異父兄妹でーっす♪ちなみに俺の父親は喰種ね!」



平子「…!?それじゃあお前は、実の妹を殺した…ってことか。」



暴食「まあそういうことになっちゃうよねー。俺だってさあ、出来れば殺したくなかったよ?けど、彼女がそれを望んだから。」



平子「意味がわからない…なぜ、Aが自ら死を選ぶ?」



暴食「だって彼女の命は、もとからそんなに長くなかったから。Aちゃんは、自分が半端者だと知らずに生きてきた。普通、そういうやつらはみんな庭にいたけどさ、Aちゃんは人間に今まで育てられてたからね。そして普通に、アカデミーに入学した。そこで真実を知ったみたいだよ?俺も詳しくは知らないけどさぁ。」



平子「病でも…患ってたのか…?」



暴食「いや?もともと、喰種と人間との間に出来た子供は、ずば抜けた身体能力を持ち、そして…短命なんだよ。それを知った彼女は、老いよりも死を選んだ。平子ちゃん…君に真実を知って貰いたくなかったんだよ。」



平子「何を…言って……」



暴食「ま…他人に興味なさそうな平子ちゃんには繊細な乙女心は分かんないってことだね。好きな人の記憶には、せめて一番美しい時の自分を残しておきたい。今が一番幸せだから、今死んでしまいたい。…って言ってたかなー。」



おわかり?と暴食が言う。俺には正直、そんな気持ちは分からない。いや、分かりたくもない。そんなことのためにAは死を選んだというのか?例え、俺より先に老いてしまったとしても、俺はお前の全てを受け入れ愛しただろう。それではダメだったのか?どんな形であれ、俺はお前と共に生きたかったんだ。

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駄郎(プロフ) - すごく心が痛くなりました(´;Д;`)めっちゃ切ない作品、、、素敵でした、、、(><) (2018年5月28日 1時) (レス) id: d57e5a8b8d (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - とても嬉しいです!ありがとうございます!この後どうしていこうか思案中なので更新待っていて下さい!頑張ります! (2016年7月27日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
かなり。(プロフ) - 最高です!!感情の表現がすごく細かくて尊敬します!!応援しています! (2016年7月27日 21時) (レス) id: 681ac572b8 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - 意見ありがとうございます!確かに詰め込んでる感はありますので、改善していきます。 (2016年3月29日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューって神だよね。 - 少しぎゅうぎゅうで読みづらいです。もう少し間が空いていると読みやすいです。無理言ってすみません。更新がんばってね。 (2016年3月18日 12時) (レス) id: 3186d38158 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2016年3月10日 23時

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