20話 ページ22
塚sideー
塚「…っ///言っちゃったよ。これから、どうしよ。」
ーーでも、これで良かったんだ。あんまりにもAさんが鈍感過ぎるから。俺が好きだと知ったらどんな顔をするんだろう、そう思ってしまったから。結局いたたまれなくてその場から逃げ出してしまったけれど。
倉元「あ！塚ちゃん、よっす！」
塚「あ、ああ…伊東上等。こんにちは。」
なんか気まずいな…。抜け駆けしたみたいになっちゃったし。
倉元「あのさ…ちょっと、聞いてもいいかな？」
きっと、Aさんの事だろう。
塚「はい、なんでしょう？」
倉元「Aのさ、態度が変わったのってなんでか分かる？正直俺、今戸惑ってて。普通に話しかけてきてくれるのは嬉しいんだけどさ、どうにも違和感しかなくて。もしかして、俺のこと……好きじゃなくなったのかなー…なんて。」
なんて贅沢な悩みなんだろう。Aさんにしても伊東上等にしても、ずるい。なんでこの2人に俺は振り回されなければいけないんだ？
塚「じゃあ聞きますけど、伊東上等はAさんがあなたのことを好きだから、彼女が好きなんですか？Aさんが心変わりしたら、あなたも諦めるんですか？俺は、あなたのことが羨ましいです。何もせずともAさんの心を掴んでいるから。俺だって彼女のことが好きなんです。その気持ちも伝えました。あなたがそんな中途半端な気持ちならば、俺が奪いますよ？」
せいぜい悩めばいい。俺だってずっと見てきたんだ。叶わないのは分かっているけど、うじうじしている2人を見ているとどうしても腹が立つ。これぐらいの意地悪は許してほしい。
倉元「…っそっか。塚ちゃんもAのこと好きだったんだね。知らなかったとはいえ、能天気に相談しちゃってごめん。けど、これだけは譲れない。Aのことは誰にも渡さないから。」
塚「…最初からそういえば良かったんですよ。まあ、だからと言って俺が諦める訳ではないですけどね！それに俺はもう気持ちを伝えてる訳ですから、もしかしたら…なんてこともあるかもしれないですよ。…じゃあ俺は仕事に戻りますね。失礼します。」
これぐらい言っておけば、伊東上等だって馬鹿じゃないんだし、なんらかの行動は起こすだろう。
塚「………その時が、俺の失恋の日になっちゃうなぁ。」
ーーーいっそ早く付き合ってしまえ。幸せになってくれた方が俺もいくらか報われるから。
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茶凛(プロフ) - とっても面白かったです！！ くらもっちゃん最高！！ (2017年5月30日 6時) (
レス) id: dbf487caee (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - ありがとうございます！ほぼ自己満の作品ですが、楽しんでいただけて良かったです！ (2017年3月10日 8時) (レス) id: 00a43c3125 (このIDを非表示/違反報告)
fuuka2001(プロフ) - 面白かったです！ (2017年3月9日 23時) (レス) id: 0e8e4fe47e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歯磨き粉 | 作成日時：2016年12月19日 13時
