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驚きすぎて、声が出るのに時間がかかった。
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「……自分が突拍子もないことを
言っているという自覚はある？急に、なにを」
「自覚はある！いきなりごめんなさい！
突然で悪いけど、どうしてもお願いしたくて！」
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僕が声を発すると、怒涛の懇願。
頭も下げられて、どうしたらいいかわからない。
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「理由を聞かせてくれるかな」
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名前も知らない女子からのお願い。
「好きだ」と言われれば、断るつもりだった。
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「友達に彼氏いるって嘘ついちゃって……。
ちょうど2週間後に花火大会があるんだけど、
そこで彼氏見せてって言われちゃったの」
「そんなの、どうとでも誤魔化せるだろう？」
「誤魔化せないよ！女の友情だもん！」
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呆れ顔の僕に、顔を真っ赤にして言う彼女。
その言い分に、僕は更に呆れ顔になる。
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「それで、どうして僕なんだ？」
「だって、赤司くん彼女いないでしょう」
「そんなの珍しいことでもないだろう」
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そう言った僕に、彼女は急に真剣な顔をして
僕の顔を真っ直ぐ見つめて言い放った。
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「赤司くんは女子が苦手みたいだから。
だから絶対に他の子も狙わないと思って」
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そう言って微笑む彼女に、僕は驚いた。
自信のありそうなその態度。
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女子が苦手なんてこと、大輝にしか話したことがない。
見破られているとは思わなかった。
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「根拠は？」
「うーんと、勘？かな」
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……全く桃井といい、こいつといい。
女っていうのは勘だけでできているのか？
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なんにせよ、苦手なのが知られているとは驚きだ。
どう対処しようか悩んでいた時、
僕の脳裏に、ふとよぎるものがあった。
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……この女と形式上付き合っておけば、
学園祭のことで悩まなくてもいいのではないか？
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ころん - 赤司君めっちゃ好きなのでどんな赤司君でもかっこよくみえちゃいます！！とても面白いのでこれからも頑張ってください！応援してまーす！ (2018年1月31日 23時) (
レス) id: 830b3257d2 (このIDを非表示/違反報告)
すのー(プロフ) - すごく、面白いです！これからも頑張ってください！ (2017年7月29日 22時) (レス) id: 1d804da197 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬のん - 才能すごいです！応援してます、頑張ってください！ (2017年7月22日 16時) (レス) id: 58d6c8d064 (このIDを非表示/違反報告)
かごめ - 低評価つけたの誰？かわいそう…。面白いのでがんばって下さいね！ (2017年7月6日 21時) (レス) id: 4b3a71fbfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チヨダ ナオ@ゆるやん | 作者ホームページ：なし
作成日時：2015年5月19日 0時
