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「一学期の練習は以上だ。
明日からは夏休みの練習メニューに切り替える」
コーチが全体を見渡してそう言った後で、
虹村さんが「礼!」と叫び、全員で頭を下げた。
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「あーもー、明日から夏休みとか考えられないっス!」
「なんで〜?黄瀬ちん、あんだけ休みほしいって言ってたじゃん」
「夏休みは休みにならないっス!
練習ばっかりじゃないっスか!俺遊びたいんスよ!」
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ロッカーで着替えていると、ふいに涼太がそう言い始めた。
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「黄瀬、お前の場合、休みは勉強に費やすべきなのだよ」
「緑間っち、今それ置いといてほしいっス;;」
「まぁまぁ緑間くん。
黄瀬くんは謳歌したいんですよ、青春を」
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……ん?
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「謳歌したいって、どうかしたのか?涼太」
「ちょっ、黒子っち!それ言わない約束ーっ!」
思わず気になって着替える手を止めて質問すると、涼太は焦っているようだった。
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「好きな子ができたんですよね?黄瀬くん」
「はぁ!?それほんとか黄瀬!!」
「だ、だから黒子っち……ちょっともう、ほんと……、ッ///」
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……え?
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「そんな照れんなよ黄瀬、
なんか逆にこっちが恥ずかしくなるって……」
「だ、だって!恥ずかしいじゃないスか!///」
「黄瀬くんこう見えて一途なんですよ。
いや、一途っていうか……恥ずかしがり?」
「黄瀬をいじるのはもうやめるのだよ黒子……」
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みんなが口々にそう言うなかで、
僕だけとても驚いていた。
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涼太の顔を見て、驚いた。
そうか。
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人は恋をするとこういう顔をするのか。
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……僕もするようになるのかな。
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……川瀬 Aを目の前にして?
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たった一瞬だけそう思って、
すぐにそれはないと頭の中で薄く笑った。
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ころん - 赤司君めっちゃ好きなのでどんな赤司君でもかっこよくみえちゃいます!!とても面白いのでこれからも頑張ってください!応援してまーす! (2018年1月31日 23時) (レス) id: 830b3257d2 (このIDを非表示/違反報告)
すのー(プロフ) - すごく、面白いです!これからも頑張ってください! (2017年7月29日 22時) (レス) id: 1d804da197 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬のん - 才能すごいです!応援してます、頑張ってください! (2017年7月22日 16時) (レス) id: 58d6c8d064 (このIDを非表示/違反報告)
かごめ - 低評価つけたの誰?かわいそう…。面白いのでがんばって下さいね! (2017年7月6日 21時) (レス) id: 4b3a71fbfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チヨダ ナオ@ゆるやん | 作者ホームページ:なし
作成日時:2015年5月19日 0時