番外編, 5 ページ41
Aside
夕がたの冷たい風が、私の心も冷やしていく、、、。
何故だろう?
こんなにも好きだった貴方が今はこんなにも遠く感じる､､､。
そのまま固まって動けないでいたら、
二人が私の気配に気がついたのか、ゆっくり振り向いた､､､。
シンは、あっ。と顔をひきつらせ、
「A､､､。」
と小さく呟いた､､､。
イラッとする。
その口で私の名前を呼ぶな､､､。
一方ラン姫は、
私に向かって、勝ち誇ったようにニヤッと笑った､､､。
プツン、、、
その瞬間、私の中で何かが切れた様な気がした､､､。
私は、二人のところへ、ゆっくりと歩き出す、、、。
「すみません､､､王と、王女よ､､､。こんなところでされてるなんて、びっくりしましたよ､､､?」
私の口は勝手に動き、言葉を発する。
もう、いい。
何もかも吹っ切れた､､､。
貴方の心はもう、その女に向いているんでしょう?
別に、いいの､､､。人の心は変化するんだから､､､。
「でも、こんな人目につく場所では控えた方がよろしいのでは､､､?」
そう、笑みを含めながら話すが、
自分でもわかるくらい、声が冷たい。
二人は、目を見開き、茫然としたように私を見つめる。
心なしか、顔が少し青くなっている気がする。
そんなに私は怖いのか?
そんなに私は怒っているのか?
「あっ、なんなら今夜。お二人だけで過ごしてはいかがですか?
とっておきのお部屋をご用意致しますね､､､。」
笑え。私。
笑わないと、
、
、
、
、
涙が零れてきちゃう、、、。
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作者名：てる | 作成日時：2018年6月27日 22時
