第二十八話 ルフ鳥からの声 ページ30
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ある、少女は冷たくなった両親を目の前に
ぺたり、と座りこみ、
乾いた涙の上に、また新しい涙を流し続ける。
そんな少女に温かい光が差しこむ、、、。
『『A、、、、、、、。』』
少女はハッと、目の前の冷たくなった両親を見つめるが、
その遺体に、これといって変化はない。
空耳、、、、、、、?
と、考えたそこへ。
、
、
『泣くな、、、。A!!笑え、、、!!』
、
大好きな父の力強い声がする。
『A、、、、、。泣くんじゃない、、、。笑って!!』
、
、
温かい母の優しい声もする。
、
、
その声に導かれるように
あぁ、と少女は顔を上げる。
少女の周りには、
たくさんの、
キラキラと光る小さな鳥達が集まって、
ピイピィ、、、。と、少女に語りかける。
、
、
少女は、蒼い瞳をまるまると大きく開き、
その光景に見いっている、、、。
「き、、、れ、い、、、、、。」
自然と、口から言葉が漏れた、、、、。
ピィピィ、、、。
光る小さな鳥達は、
慰めるように、少女の周りを飛び回る。
『A、、、、、、。ごめんなさい。貴女を、残して、行ってしまうなんてっ、、、、、、。全く、駄目な母親ね、、、。』
涙声に、なりながらも必死で泣くまいと、努めて明るい声で喋る。
でもね、、、。と続けた、、、。
『私達は、Aの幸せだけを願ってる、、、、、、。』
母は、あまり見せない、強く真剣な眼差しでAを見つめた。
『だから、、、、。』
母は続けた、、、、、、。
『逃げて、、、、、、。貴女を殺そうとする奴らがいるの、、、、、、。』
母に変わって次に、父が口を開く、、、。
『だから、お前は逃げるんだ。奴らに捕まってはいけない、、、。だから逃げろ!!!』
「嫌っ!!お父さんとお母さんのそばにずっといる!!!」
私は、と少女は言う。
「私はっ、お母さんとお父さんと一緒にいることが一番の幸せなの!!!」
だから、逃げない。
そう、強く呟いた。
第二十九話 母が伝えたいこと→←第二十七話 その名は、フェイト、、、。
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作者名:てる | 作成日時:2018年6月27日 22時