第二十六話 最愛の両親は、、、。 ページ28
Aside
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
、
、
嫌だ。
、
、
、
、
これ以上見たくないっと、
ギュッと抜けそうになるくらい髪を強く握りしめ、
血がでるくらい唇を強く噛み締め、
涙で赤くなった目をギュッとつむる。
見たくないっ。
なのにその映像は、頭の中に許可なく流れ込む。
小さな私は、ただいまぁ〜とニコニコしながら扉を開け、家に入る。
中の状況も知らずに、、、、、。
そして
床に、べったりと流れる大量の血の水溜まりと、
、
、
そこに横たわる両親の姿を見てしまった、、、、、、。
一瞬、何もかも止まった。
、
窓に当たるいつもより強い風も、
、
、
、
遠くで不気味に鳴くカラスの声も、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
自分の鼓動の音さえも、、、、、、、、。
、
、
、
、
「お、母、、、さん、、、、、?
お父、、、、さ、ん、、、、、?」
、
、
小さな私は、
かくんっと、力なく膝から、倒れた。
「ねぇ、、、、、、、。お、き、、、、て、、、、、、。」
そう言い、二人の肩を力なく揺さぶる。
ポロポロと、いつも笑顔ばかりが溢れていた顔には、
冷たい涙が流れ出る、、、、、、。
ポタッ、ポタッと何度も何度も涙が流れ落ち、
真っ赤な水溜まりの上に透明の雨が降り注ぐ。
「嫌だっ、嫌だっ、 行かないで!!!!」
静かな、家に少女の泣き声が響きわたる、、、、、、。
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作者名:てる | 作成日時:2018年6月27日 22時