霊力Lv.26 憑依 ページ27
それから10分後、一軍体育館前に2人の姿が見えた。
この間に緑間くんも用事を済ませたらしく、合流して、昇降口に向かった。
廊下を歩いていると、誰かとすれ違った。妙な存在感だったから、私は咄嗟に振り返ったが
その姿は無かった。あの類いの連中だろうか。
桃井「うぅっ…なんか今変な風吹かなかった?気のせい?」
青峰「あぁ?気のせいだろ」
桃井「そ、そう?じゃあいいけど…」
さつきがそう言ったのは、私が何かとすれ違ったその直後だった。
…これはマズイ。
A「さ、さつき、大丈夫?」
私がそう声をかけて、振り返ったその顔は、まるで、いや、本当に別人の顔だった。
そう。すれ違った時にさつきにぶつかってしまい、憑依されたのだ。
みんなには見えているのだろうか。私はちらっと横目で確認したが、いつもと変わらぬ顔だった。
よかった。と思ったのもつかの間、さつきが喋り出した。
桃井?「あ”…ゔぅ…お前の…命…を……寄こせ!!」
その瞬間、さつきの手が私の首に絡みついてきて、女子高生とは思えない力でギリギリと
締め上げてきた。私は空気を取り込もうと口を動かすが、上手く吸えない。
やがてその手は上へと上がり、私の体も宙に浮かぶ。
さつきの顔は般若のようで、眉間には濃いしわが沢山出来ている。
桃井?「アハハッ!その姿、最高に美しいよ…」
青峰「さつき!何してんだ、テメェ!!」
青峰くんがさつきの体制を崩そうと腕を引っ張るが、ビクともしない。しかし、ほんの一瞬
力が弱まった。私はその隙に声を振り絞ってこう伝えた。
A「鞄…に…塩が…入ってる……それをっ…さつきの、口にっ!」
黒子くんは何も言わずに私の鞄の中を探りだした。そして見つけた塩を指に少量取ると、
無理矢理さつきの口に突っ込んだ。
すると憑依していたナニかは絶叫して、さつきの体から出て行った。
さつきは倒れ、私は床にへなへなと座り込んだ。その後、すぐにさつきは目を覚ました。
桃井「…あれ?みんなどうしたの?」
さつきはケロッとしていて、無事なようだった。よかった。
紫原「さっちん、ユズちん、大丈夫〜?」
緑間「何も覚えてないのか?」
桃井「え?何もって、何?どういう事?てか、口がしょっぱい…」
どうやら何も覚えてないらしい。口に塩を突っ込まれた事も、何もかも。
A「…はぁ。助かった」
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きゃらめるりぼんぬ - 気付かぬうちに15000hit超え…だと!?更新ペース落ちました(すみません)が、これからも見捨てずにこの作品をよろしくお願いします。掛け持ちしてる方はネタ切れ中なので更新停止してます。すみません。 (2018年6月30日 12時) (レス) id: 845d9aa2e8 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるりぼんぬ - ミリイ(灰崎信者)様、コメントありがとうございます。分かりました!出せそうだったら出します。「出せる」と断言出来なくてごめんなさい。 (2018年5月10日 23時) (レス) id: bc4f52654b (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様も出して欲しいです 祥吾様が居ないキセキは嫌い(特に赤司、青峰、黄瀬嫌い祥吾様に酷い事したから) (2018年5月4日 18時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるりぼんぬ - 宿題の合間に来ました。さくら様、コメントありがとうございます!アンケートもありがとうございます!参考にさせていただきます。 (2018年4月29日 15時) (レス) id: 9e874d92a7 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 面白くて続きを楽しみにしています。恋愛要素入れて欲しいです。更新これからも頑張ってください! (2018年4月29日 10時) (レス) id: ac76a0e345 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃらめるりぼんぬ | 作成日時:2018年3月7日 20時