全部、偽物。15 ページ15
side:A
「てかさー、今日の桃井どー思う?」
あ、結局原点は戻るんだね。
卵焼きを口に入れながらの麻奈の言葉に、みんなが「あー」という顔をした。
「給食の時間まで桃井ちゃんの話はいいじゃんかよー! なんだなんだ、おまえら桃井ちゃん大好きか!」
「給食ー? お弁当でしょっ!」
「あ、あーー!!!! まだ抜けないよおー!」
「ばかじゃん!」
「てか、桃井なんか好きじゃないから。ふざけんな。」
「馬鹿ちゃうわ! えー、そうなの。よし。これでライバルは減った。」
「なんだそれ。」
よし、なんとか話を剃ることに成功。
こーゆーことやるけど、気分がいい。
あー、わたしってめっちゃいい子じゃんっ!って。
まあ、完全に自己満足だけどね。小さい人だなーわたし。
「Aー? どしたー?」
「あ、んー? ちょっち、頭痛くてー。」
「え、Aが!? やばっ、あしたは雨かなー?」
「それとも槍でも降るのかな。」
「ちょいちょい小夜さん。なに、うちが体調崩したら槍降るの!?」
「え、うん。それがこの世界の
「なにそれかっちょいい。」
「だろ」と、ドヤ顔をしている小夜は普通に可愛い。
悪口がなければ、だけど。…………………まあ、悪口を言わない人なんていないよね。
ばっかみたーい。
「てか、ほんとに平気?」
「なになになーに? 小夜さんは、わたしの体調を心配してくれるのかー! ツンデレかっ!」
「殺されたいの?」
「まだ生きたいです。」
わたしの言葉に、うむ、と頷く小夜。可愛いなー。小夜は。
まあ、可愛い子には毒あるもんか。
そろそろみんなの弁当がなくなり始めた。
麻奈の「そろそろもどろっか!」という言葉に、わたしたちは頷いた。
「あ、ちょっちまって! うち、すこし風に当たるから、先言ってて!」
「ほんとだいじょぶかー?」
「だいじょーぶだよ、さなえん! 昨日は久しぶりに勉強しちゃったからさー!」
背伸びしながら答えると、麻奈は「先戻るけど、なんかあったらラインして?」
心配そうな口ぶりだったので、軽く敬礼。
「うーっ、らじゃ!」
ヘヘッと笑って、みんなを見送った。
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雫@更新おそめ(プロフ) - かなあんこさん» わああ!!ありがとうございます!!この作品でのログインができなくなったので、続編を教えいただいてそちらから読んでいただけると幸いです!!コメントありがとうございます!!!! (2019年2月17日 16時) (レス) id: 6d0f7297ef (このIDを非表示/違反報告)
かなあんこ - これからも頑張ってください! (2019年2月17日 16時) (レス) id: 6f512e0d90 (このIDを非表示/違反報告)
しずく@眠たがり(プロフ) - 彩香さん» 嬉しい言葉ばかり……!!とても嬉しいです!!更新は不定期ですが、完結を目標に頑張っています!!応援ありがとうございます!! (2018年5月26日 13時) (レス) id: b32b3b54dc (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - 夢主ちゃんにとても共感しました!とてもおもしろいです!続き楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2018年5月20日 0時) (レス) id: 4f9723570f (このIDを非表示/違反報告)
本城真央(プロフ) - 夜月郁さん» 共感してくれましたか!! すごく嬉しいです!!! ということは、夜月都さまも、かなり辛い経験をなされてるのですか……? なるべく、皆様に当てはまればいいと思ったので、そう言ってもらえると嬉しいです! 頑張ります!!!! (2017年4月12日 22時) (レス) id: 903a53cab6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しずく@眠たがり x他1人 | 作成日時:2015年11月13日 18時