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消えた自転車 29 ページ30

いつもはのんびりと彩と帰るが今日はそういうわけにはいかない。
4時15分までに野村グラウンドに行かなければならないからだ
帰りの会が終わると大急ぎでランドセルを担ぎ彩の手を握り教室を飛び出し、家に向かった。

家に帰ると速手洗いうがいをして秀明の支度をする

「ママ、今日は受験Bの授業の前に特別クラスの授業があるの。すぐ出かけるから」

母に早く出る言い訳をしようとリビング行くと既に彩が母に言っていた

「すぐに弁当の用意できないと思うから、今日は俺らのは要らないよ。その代わりお金ちょうだい。コンビニとかで買って食べるから」

俺がそういうと母は面白くなさそうに財布を取り出した

「1人700円で良い?」

「うん。」

俺が頷くのを見た母は千円札を一枚、100円玉を4枚出した

きっちり一人700円分か

「ありがとう」

お金を受け取って自分の財布に入れると

「空也は別に良いけど、彩、ちゃんとやってよ、秀明の学費だってばかにならないんだから…お兄ちゃんだって…」

とぶつぶつ言い出した

うるさいなぁ。
彩だってちゃんとしてんだから裕樹と比べんなよ
得意不得意は誰だってあるだろうが。彩は理系が駄目なだけなんだから。

「行ってきまーす」

母の愚痴は聞くだけ無駄だとわかっているため俺は彩を連れてさっさと家を出た





野村グラウンドについたのは約束の時間より少し早かったが
皆、もう来ていてグラウンドのフェンスに寄りかかっていた

早いなぁ、皆

フェンスに寄りかかっている面々の端に不機嫌そうなポスト野郎を見つける

ん?なんでこいつがいる?

「若武抜きじゃなかったの?」

彩がこっそりと黒木に聞くと黒木は身をかがめて彩の耳に囁いた

黒木に蹴りをお見舞いしてやろうと思ったがこいつの説明が無いと進まないから睨むだけで済ませる

「小塚がもらしたんだ」

小さかったが、彩の隣にいた俺の耳はしっかりと聞き取った

ほー

うっかり、か


ま、やっちまったもんはしゃあない。
誰でもやることだし、過去のことは水に流そうぜ

とか言いながら、俺は彩関連のことは全然水に流してないけど

上杉は工場の方に歩き出しながら言った

「行くぞ。黒木、お前のコネだろ。お前が先に立てよ」

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律&陽@よーよーつり(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!!頑張って更新するので待っててください!! (2021年9月10日 21時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - すごく面白かったです。 次も楽しみにしています (2021年9月10日 14時) (レス) id: 50cf438f42 (このIDを非表示/違反報告)
律&陽@よーよーつり(プロフ) - 霞音さん彩華さんありがとうございます!仲違いシーンはメンタルが強くなって読めるようになったら絶対書きます! (2021年4月23日 20時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - 全然構いません!作者様のやりやすい方で良いですよ!待ってます! (2021年4月23日 18時) (レス) id: da4daeacca (このIDを非表示/違反報告)
上杉霞音(プロフ) - 私は構いません!できれば読みたいですが・・・((( (2021年4月23日 7時) (レス) id: 45bf448c7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:律/陽 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/  
作成日時:2020年1月1日 0時

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