異界転送 其の玖 ページ41
見慣れたようで見慣れない道を進んでいく
今朝はいつも通る通学路のはずだったのに、落ち着いて今見てみると、どこか違和感があった
目指すは寧々のマンションだ。
「……あ、の…」
おずおずと話しかければ、「なんです」と無感情な声が帰ってくる。
「えっと、わ、私八尋寧々！さっきはありがとう…！あと、エレベーターに居た子……だよね？」
「そうですけど？」
「……どうして追いかけてきてくれたの？」
じっと、戸惑いを宿した瞳に少女はおおきなため息をつく
「別に。深い意味はありません。ただ今日から通う学校の生徒だったらしいので、初日の登校早々行方不明事件などに巻き込まれるのはごめんだと思いまして。」
さらりとしたようすで話す少女に寧々はぽかんと聞き入る
そして
「え?」
かなりの間抜け面で少女を見直した
手を離して腕を組む少女はまた不機嫌そうな顔で寧々を見返す
「私、転校してきたんですよ。かもめ学園に」
_____
ﾁｰﾝ………
「ついたー！」
寧々の階で止まって扉が開いた
そのとたんいままでの世界とは違い、セミの声がうるさいほどに聞こえてきた
自動車の音や時折吹く風の音さえ久しぶりな感じがする
「はぁ〜……帰ってこれたぁ…」
寧々が安堵のため息を漏らすと、後ろから少女も顔を出してきた
「みたいですね。奇跡的です。ところでいまの時間は？」
「あっ、そうよ！時間………………あ、あれ？」
ガサガサと鞄をあさり、スマホを取り出す
スマホの液晶画面に写し出された時間に、寧々は動揺してしまう
「……あら、時間は進んでないようですね。よかった」
そう、“進んでいなかった”のだ
家を出て十五分ほどした八時十五分、その時間をスマホのデジタル時計は示している
これには寧々もポカンとするしかなかった
それを見てか否か少女はエレベーターを出て階段へ向かう
「ではいきましょうか。寧々さん」
「……えっと、これって階段で？」
遅刻寸前、ここまで片道二十分弱、学校が始まるのは八時四十分
学校についたとしても昇降口から向かって約五分ほど
着くかつかないかのギリギリである。
「む、無理……」
あんなに走って異様な世界に居たと言うのにまた走らなければならないのか
肉体的にも精神的にもキツすぎる
「なら、エレベーター使いますか？また飛ばされても助けませんよ」
「階段で行きますっっ！」
しかしその考えは飛ばされ、思考回路が麻痺してるため休む選択は出ずに階段でいくこととなった
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白夜の幻想者 - あいうえおさん» あ、そうでしたね…！ご指摘ありがとうございます…！ (2019年4月7日 14時) (
レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 花子くんはヤコさんのこと「二番」って言っていたような気がします (2019年4月7日 0時) (レス) id: 297e0956e6 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 透空さん» えと、ごめんなさい…いろいろあって一個だけしか更新できなかったです…今はどうにか一段落したのでそちらも続けられます…！ (2019年3月4日 7時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
透空(プロフ) - ごめんなさい、突然…。合作のことなのですが、続けられますか？私はどちらでも良いので白夜さんが決めて頂ければと思いまして…。少し考えて頂けたら嬉しいです。 (2019年3月2日 13時) (レス) id: 3bf9f61dac (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 最近ネタが浮かばないこの頃です。更新が全然進まず申し訳ありません！ (2019年2月16日 11時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
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