山田一郎/ギャップ萌え ページ24
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某有名アニメショップで、今推しているアニメキャラの新グッズを手に入れて満足しながら店を出た時に目が合ったのは、萌かわキャラクター。
「メイドカフェ…和風…?珍しいな」
和風という文字に惹かれてメイドカフェに足を踏み入れる。
「お帰りなさいませ!ご主人様!」
「お、おぉ…」
基本的にあまりメイドカフェになんて足を踏み入れないから、キラキラと可愛らしい笑顔を浮かべて俺を見上げるメイドさんに、一瞬たじろいでしまう。
「ご主人様、こっちの席へどうぞ〜」
ふわふわとした目の前のメイドさんに案内されるがまま、席につき、注文をする。
「へぇ、Aさん、俺と同い年なんすか…!」
「えへへ、そうなんです。子供っぽい…ですか?」
「いやっ!全く!むしろ俺より大人びてますよっ!」
「ありがとうございます、」
綺麗な顔で笑うメイドのAさんにドキドキしながら、お会計を済まして、別れる。
今日はいい日だったと、予定よりも大きく帰る時間が遅くなった帰路についた。
………数日後………
「そういや…」
萬屋の仕事で先日のメイド喫茶付近に来ていることに気づいたのは、仕事が終わったやや遅めの時間。
この時間はもう彼女はいないだろうと、1度あったきりの相手のことが気になってそわそわしてしまう。
「うーん…」
心臓の病気か、寂雷先生に診てもらおうかと考えている時、「やめてくださいっ、」という小さな声が耳に飛び込んでくる。
その声を辿って人が並んで2人歩けるか歩けないか程度の路地に居たのは、ガラの悪い男が数人と女の子が1人。
明らかに嫌がる女の子相手に数人でわらわらと手を引いたり肩を抱いたりするその様子は、明らかに異様で。
「彼奴ら……」
どうしてやろうかと拳を握りしめて1歩足を踏み出そうとした時。
「なにしてるんですかねぇ…」
突然俺の後ろから聞こえた声にビクリと肩を跳ね上がらせる。
女子の声だとわかっていても、明らかな殺気を放つその声に、後ろを振り向くことも出来ず、ただただ、俺と同じように怯んだ男たちを見つめる。
「私の可愛い妹従業員に手出したんです……?」
そう言いながら俺を通りすぎ、男らの傍に1人歩みを進めていく。
「な、なんだてめぇ!!」
「なんだも何も、この子を見送ろうと外に出てみれば、ガラの悪い怖い大人に絡まれてるから…」
そう言って怯えた女の子に優しく微笑む彼女の顔には薄ら影がかかっていた。
………
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星妻桜@姉妹同盟(プロフ) - 主の心を俳句に 好きすぎる 推しイケメンか 無理しんど (2020年9月17日 2時) (レス) id: fe16128dce (このIDを非表示/違反報告)
おやたぬき(プロフ) - 綾海さん» 了解です!リクエストありがとうございます!!さては寂雷先生推しですか??()遅くなりますが、気長にお待ちください! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 42caa9770f (このIDを非表示/違反報告)
月華姫(プロフ) - こんばんわ!リク受付ありがとうございますm(__)mはい!完成ゆっくり楽しみにお待ちしています♪おやたぬき様のペースで此れからも頑張ってください!!ではまたっ (2019年2月20日 21時) (レス) id: 8c63610ac2 (このIDを非表示/違反報告)
おやたぬき(プロフ) - 月華姫さん» 了解しました!!遅くなってしまうかもしれませんが、気長に待っていただけると嬉しいです!リクエストありがとうございます!! (2019年2月20日 21時) (レス) id: 42caa9770f (このIDを非表示/違反報告)
綾海(プロフ) - リクエストで、交通事故でPDSDになってしまった夢主(寂雷先生の年の離れた妹)と寂雷先生のお話がみたいです。 (2019年2月18日 20時) (レス) id: ba228ed2f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おやたぬき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時:2018年9月27日 21時