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「何もないよ」



そう、はぐらかすような笑みを浮かべ、背もたれに凭れた。

美門は そう、とだけ言うと、俺から視線を逸らす。




「な、やっぱ似てるって」




若武が大きな瞳をクリクリさせながらなおも主張した。



「な、上杉はどうだよ、そう思わね?」




皆が黙ったままだったその男に視線を移す。

話を振られた上杉は、黙ってこちらを見た。



その、色素の薄い瞳が二度、三度瞬き、射るような視線を投げかけてくる。


逸らさずに見返せば、その奥が柔らかな光を灯したように見えた。








「………ぜんっぜん、似てねー」



……………



ふっ、と今度は自然に笑みが零れる。




「なんだよ、そんなキツイ言い方するか?!」

「思ったことを素直に言っただけだ」

「だから冷血だって言われんだよバカ杉」

「んだとアホ武!!」




一気にヒートアップした二人の会話が、次第に拳の応酬に移り変わる。




「あーあ、この二人が絡むとどんな話でも結局こうなるんだから」

「学習しないよねえ」

「っていうか黒木と○○よりも、若武と上杉の方がある意味似たものどうしだよね…」

「確かに」








小塚とアーヤの言葉に、美門と忍と目を合わせ、こっそり笑いを浮かべた、ある日の午後のこと。



*おわり*

11、笑って→←10、似たものどうし



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イズミ - 黒木君が泣くという発想がわたしにはおもいうかばなっかたので、すごいとおもいます。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page12 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - アーヤが7人で見たらぎゅうぎゅうだよ。って言った後、「アーヤ最強。」と言われているのも面白かったけど、どいう意味かアーヤが分かっていないのが面白かったです。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page6 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - わ、待ってます! (2019年1月6日 0時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
花畑(プロフ) - ずずさん» 了解です(笑)次の「誰も知らない物語3」で書かせていただきますね!いつになるかは分からないですが…その時はよろしくお願いします。 (2019年1月5日 21時) (レス) id: e150cc9add (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - 大丈夫です、嬉しいです!あ、いや、受け取らなくてもいいですよ…? (2019年1月5日 20時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花畑 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年11月21日 15時

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