【探偵チームkz事件ノート☆夢の記憶が知っている】

episode3〜孤立〜 ページ3

中学に進学して、約1ヶ月が経過し、俺は孤立していた。

理由は、大きく２つだ。

１つ目は、俺のズバ抜けた運動神経。

先週、私立中学とサッカー対決があった。

俺はチームに貢献して、ボールを次々にシュートしていった。

けど、チームのヤツらが真剣にパスをまわさないから、俺は目立っていたんだ。

おい、真面目にまわせよ。じゃないと、俺が目立てないじゃんっ！と、何度思ったか。

けど、ヤツらは、俺がシュートして当然といった顔でパスしてくる。

そんなこんなで、対決は終了した。

結果は、俺たちの勝ち。

クラスのみんなが笑顔で拍手する。

気分良かったけど、俺は、不愉快だった。

「若武が目立って当然だろ。」

「だよな。」

「サッカー上手いの若武君しかいないし。」

「そうそう、勝って当然だよね〜」

なんて、顔が語っている。

俺はムッとした。

お前らが真面目にアシストしないから、俺が悪い意味で目立っちまってるんだろ

そして、ふっと思った。

俺とクラスメートの運動神経は、すごく差がある。

だから、俺はクラスからはみ出てんだ。

いい意味ではなく、悪い意味で。

俺は、サッカー対決以降、運動場に行かずに、教室で休み時間を過ごした。

そして、２つ目は、俺の驚異の成績だった。

先日、期末テストの結果が返却された。

俺の成績は、100点満点中なんと、全教科95点台

いやっほーっ！

俺は飛び上がらんばかりに喜んだ。

気になる偏差値は72だった。

まさか、ここまで良いとは。

俺は喜びを噛みしめながら、何気なく前の席の方を見て、俺はギョッとした。

なんと、点数は全教科70点台

偏差値は63。

俺と差が20点近くあった。

でも、前の席のヤツはとても嬉しそうだった。

俺は愕然とし、机に突っ伏した。

本当に俺は目立ってる。

クラスからはみ出てる。

もしかして、俺だけか？

クラスで95点台の人は

ハッとして顔をあげると、もうみんなはテスト結果の紙をしまっていた。

そして、ホームルームが終わるなり、ダッシュで学校を出て、家に帰った。

「ただいま〜。」

誰もいない家に言う。

島崎さんは、急な用事ができたとかで、いないんだ。

机には、晩ご飯が用意されていた。

俺はちょっと嬉しく、けどどこか寂しく思いながら、父親の書斎にいった。

カバンをソファに放り投げ、パソコンを取り出す。

クラスのヤツの点数見ようと思ってさ。

それで、クラスの点数表を見て、ギョッとした。

なぜって、俺だけだったから。

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