34話 ページ34
人々はこの森に妖精が住むと信じており、それを
「ここだぜ。何もないのに、赤ん坊の声がきこえるんだ。
「マジかよ!捨て子!?」
「行ってみようぜ!」
「だめだよ!冬の森に子供だけで入るなんて!』
珍しく雪が止んだこの日。
家にこもりっぱなしだった子供たちは、『赤ん坊の泣き声が聞こえる』という森に来ていた。
この時期、熊は冬眠するので
「イイじゃん。少しくらい平気だって!!」
「ダメだよ!」
「じゃあ、お前はそこにいろよ!意気地なし!!」
笑いながら森に入っていく友人を見送った男児は迷った末、大人達を呼びに集落まで走った。
万が一のことがあった時、自分一人ではどうしようもないからだ。
ところが。
騒ぎを聞いた大人たちが駆けつけた時、3人の男児は不思議そうな顔で元いた場所にへたり込んでいた。
話を聞くと、確かに赤ん坊の泣き声が聞こえたそうだ。それを頼りに、どんどん森の奥に足を進めた・・・、と思ったら、何故か元いたこの場所に戻っていたと言うのだ。
「それは冬の女王の仕業じゃな。」
物知り顔の爺やがそう
「この時期の森は、冬の女王が治める決まりじゃ。」
春は王子が。夏は王が。秋は姫が。冬は女王がそれぞれ森を治めるのだという。
女王はオーロラの衣を
それはそれは美しい女王なのだが、同時に狼たちを僕とし、不当に森に入ろうとするものには狼をけしかける
迷い込んだ美しい男を
「容易に近付いてはならん。今回は女王の温情じゃろう。次に入って狼の
不思議な体験をした子供たちはゾゾっと震え上がった。
女王の機嫌を取るために、少年達は、彼女の好物であるサイの実で作ったジャムとパンを森の大木の下に備えたのだった。
やれやれ。
備えられたジャムとパンを回収したシャロットは、楽々と結界を超えた。
確かにこの森一帯に張られた結界は内側のものを隠すには有効だが、音を隠すことまで想定されていない。
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薙刀桜餅(プロフ) - 飛燕さん» 10年後が楽しみですね笑更新お疲れ様です!ティラちゃんのお話は、気長にお待ちします!作者様の描きたい時に、描いていただくても大丈夫です!言い方がおかしくてすいません、これからも更新頑張ってください! (2017年8月18日 20時) (レス) id: 2c35b59c63 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - 薙刀桜餅さん» 10年後、アランの夢。アオバに理想のタイプ。兄ちゃんと言ってもらうこと(笑) (2017年8月18日 19時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
薙刀桜餅(プロフ) - 登場人物が増えると、どんどん面白くなっていきますよね!8話のアラン君がめっちゃかっこいいです!さすがお兄ちゃん! (2017年8月18日 15時) (レス) id: 2c35b59c63 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - 薙刀桜餅さん» ありがとうございます!ティラですか~。ちょうどアオバも登場したのでいいタイミングですね! (2017年8月18日 12時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
薙刀桜餅(プロフ) - こんばんは!続編おめでとうございます!いきなりなのですが、ティラちゃんが巫女だった時の話が読んでみたいです!! (2017年8月17日 21時) (レス) id: 2c35b59c63 (このIDを非表示/違反報告)
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