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129話 その2 ページ15

「あれだけ、動けるんです。健康上の問題はないでしょう」
「成長に連れ、食べられる量も増えていく。気にしすぎるな」
「うん。でも少量で栄養が沢山取れるメニュー考えてみる。」

野菜たっぷりチャーハンとか、とにかく、ちょっとずつのワンプレートがいいだろう。


「アランには母親が付いているんだ。ほどほどにしておけ。」
「そうですね。好意でやっていても、度が過ぎれば、嫌がられますからね」
「わかった。気をつけるよ」

改めて、気合を入れていると、紅炎がアランの食べ残しに手を伸ばした。

「え?いいよ!無理しなくても」

Aの声など聞こえなかったかのように、あっさりとアランの分も平らげてしまった。
なんとなく、その気遣いが嬉しい。

「あー!!!こーはくん!まってぇえええ!」
「ん?」
「ああ、逃げられたようですね」

確かに、そこにいたはずの紅覇がいなくなってる。

主に放り投げられたり、木に吊るされたり。
虐待一歩手前な紅覇の行動から、「あそんで〜」の催促(さいそく)を面倒くさがってるのが丸わかりなのだが、なぜかアランは付いて回っている。


「アラン、いらっしゃい。」
「こーめーくん、あそぼ〜」

しょんぼり肩を落としたアランが、呼ばれるまま紅明の(ひざ)の上に座った。

「アラン。遊ぶのもいいですが、そろそろお勉強を始めたらどうでしょうか」
「おべんきょう?」
「ええ。手習いでも、算学でも、アランが好きなものにしましょう。アランは何が好きですか?」
「んと。ぼくー、わかんない」
「難しく考えなくていいんだよ。この間、自分のお名前上手にかけてたよ?」
「アランは賢い子ですから、その気さえあれば、覚えも早いでしょう」

ノせるのが上手いなぁ。と、思いながら、ふっとした疑問が頭をよぎった。

「そう言えば、アラン君はお友達と遊ばないの?」

兄弟達とはよく一緒に遊んでいる姿を見かけるが、あまり年の近い子達と一緒にいるところを見たことがない。
数は多くないが、いないというわけではないはずだが・・・。

「・・・。おともだち、しらない!」
「え??」

ぷいっと、紅明の服に顔を押し付けたアランは、明らかにこの話題を嫌がっている。

「どうしたの?喧嘩(けんか)しちゃったの??」
「だって・・・。いじわるするんだもん。」
「え?いじわるされてるの??」

意外な展開に、Aは驚いた。
てっきり、アランは人気者なのだろうと思っていた。

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設定タグ:マギ , 練紅炎   
作品ジャンル:アニメ
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飛燕(プロフ) - shinox2さん» お待たせしました!鯨波の声始まりました!宜しくお願いします (2017年4月4日 23時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - 白羅さん» 白羅さん。コメントありがとうございました!続編開始です。宜しくお願いします。 (2017年4月4日 23時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - やだ、最新作♪♪アラン頑張れ!なんだけど紅炎何があった!? 乞うご期待ってヤツですね( 〃▽〃) (2017年3月18日 22時) (レス) id: 2f52f37027 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - コメントありがとうございます! しばらくは別の話に力を入れ、落ち着いた頃に続き物が書ければ良いなと思っています。本当にありがとうございました! (2017年3月4日 21時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
白羅(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです(*´ω`*)お疲れ様でした! (2017年3月3日 13時) (レス) id: 4053be4a89 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年10月10日 7時

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