233話 ページ2
モランが一礼し、
モランの肩から顔を出したコレットが、「ぱぱぁ〜」と名残惜しそうにシャロットを呼ぶので、手を振った、その時だった。
一瞬、何が起こったのかわからなかった。
ただ、耳に届いた女官の悲鳴が止まったような時間を動かしたような気がした。
視線を動かすと、腹部を
目に前には笑みを浮かべたシンドバッド。
武器は持っていないはずだけど…。
ああ。衛兵の剣を奪ったのか。
ぼんやり状況を
「ぱぱ?」
「きゃあああ!!」
「シャロット王!」
「シャロット!」
腹部から信じられないほどの血が流れ出し、服を真っ赤に染め上げていく。
「うそ!いや!シャロット!!」
「どけ!A!」
モランの刀飾りが輝き出す。
『フェニクス!!』
一瞬の出来事だった。
まばゆい光がシャロットを包めば、何事もなかったように、シャロットはむくりと起き上がった。
「ふぅ。今のは流石に死ぬかと思ったよ。ありがとう、モラン」
ほっとする間もない。モランはコレットをシャロットに押し付け、剣を抜いた。
ハルと衛兵達がそれに続く。
「困ったな。これでも出て来ないのか」
まるで自分が何をしたのかわかっていないように、シンドバッドは軽く首をかしげた。
「王だけでダメならば、この国を壊せばアランは出てきてくれるのか。どうなんだ?」
「シン!!!セレンディーネ姫は亡くなってるの!」
「知っているさ」
いつもと変わらない微笑みが返って恐ろしい。
一体何かと思った瞬間、魔法陣が描かれているのが見えた。
強い光が解き放たれ現れたのは、白瑛の姿をしたアルバだった。
移動魔法陣!!!
警戒が最高レベルにまで引き上げられた。
シンドバッドならとにかく、話が通じる相手とは思えない。
「お呼びですか?我が王よ」
Aもシャロットとコレットを守るように前に出る。
「2人とも止めなさい」
ぴしゃりと
「シンドバッド様も、いい加減にして下さい。」
シャロットの足元にしがみ付くコレットは、
「ぱぱ・・・?」
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飛燕(プロフ) - わわさん» ありがとうございます。最終章の続きはスピンオフシリーズ4の『星を抱くもの』になっています。よろしくお願いします (2021年11月6日 8時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
わわ - めっちゃ好きです!!ありがとうございます!! (2021年11月6日 0時) (レス) id: 3f77deffba (このIDを非表示/違反報告)
Haruhi(プロフ) - 初コメント失礼します、最初のシリーズからずっと読ませていただいてて、本当に世界観に引き込まれる素晴らしい作品です!マギの原作と同じくらいハラハラドキドキしながら楽しませてもらっています!これからも楽しみにしています(^^) (2020年4月30日 14時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
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