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39話 その4 ページ49

女達は子供を抱きしめながら周囲を伺っている。

「混乱する必要はありません。家族の安否をまずは確認しなさい。先ほどの地鳴りで何か被害があれば報告を。万が一、倒壊などで下敷きの被害があった場合、二次災害を考慮しながら男手は、救出に向かいなさい。」

Aの言葉に冷静さを取り戻したのか、男達は周囲に散っていく。家族を確かめ、とりあえず家の中に入っているように指示を出している。

「Aさん!」

デルだ。
「何が起こっているんですか?わ、私はどうしたら・・・!!」
「落ち着いて。今、シンが向かってる。シンは強い。絶対に守ってくれるから!」
「シン・・・さん?シンさんがシンドバッド王??」

目を見開いたデルは信じられなさそうに、でも何かを感じ取っていたのか、二・三回頷いたと思えば、顔を上げた。

「兄達は、下敷きに怪我人はいないか見回りに行きました!私にできることはありますか?」

冷静に自分のすべき事を成そうとするデルに微笑みを堪え切れない。
「怪我人がいれば治療にあたらないといけないから、薬の用意を頼める?休める場所も確保して!」
「わかりました!Aさんのお店を探させてください!薬草を用意しておきます!」

確かに、家々から薬草をかき集めるより、店にあるものを用意しておくほうが効率的だ。
Aは頷いて駆けていくデルを見送った。

「あー。ワッフルだぁ!ワッフルぅ」
小さな女の子の声がして振り向くと、子供たちがワッフルの周りに集まっていた。
ワッフルは涙を浮かべた子供達の顔を舐め、されるがままになっている。

「ワッフルだいじょうぶぅ?」
「ワン!」

思っていたよりも大人気のワッフルは、子供達の不安を拭い去るように、体をすり寄せ、励ましている。
大泣きして親を困らせていた子供達の姿に、母親達は安堵の表情を浮かべ、Aに黙礼していく。

「Aちゃん!こっち!立てかけてあった木に挟まれて、爺さんが逃げ遅れてる!」
「周辺の建物の倒壊に気を付けて、助けだしたらこっちへ!お医者様を誰か!」

指揮系統になっているAがここを離れるわけにはいかない。
周囲を見回すと、こちらに向かってパットくらいの少年が走ってきた。

「僕が!僕が連れてくる!」
何か役に立とうと懸命な目をする少年にAは頷いた。

「ワッフル!一緒に行って!!」
「ワン!」

少年を誘導するように走り出したワッフルに「カッコいい!」と、子供達の声援が上がったのは言うまでもない。

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ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» はい!謝肉祭とか、技名とかの時はつかってます!その方が楽なのでw更新時間、夕方にしたいんですけど、なかなか出来ないんですよね………(汗) (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 更新時間て少し迷いますよね(笑)昼間は学校がありますし。ちなみに、昨日からルビ機能を使い初めました。ミカノさんは使っていますか? (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» そんなことはないですって!!ww私も夜に更新してるので、夜が弱い人には迷惑ですからww (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - イノリさん» 今回、紅炎の周囲にいるのがオバチャン集団設定で、書いていて楽しいですよ(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 大体22時くらいに原稿が出来上がるので、朝に更新しています。朝に弱い方には迷惑な話です。(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2014年10月24日 20時

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