38話 その1 ページ44
ーヒナホホandピスティ サイドー
ビュウウと、風が吹くたびに雪が舞い上がる。
遊牧民の娘・ククリが山頂を見上げると、随分雪が積もっているのが確認できる。
この冬、ククリは家畜達の餌やり当番だ。
春になれば放牧ができるので、わざわざ人の手で与える必要はないのだが、食料が減るこの季節は別だ。
「いい子ね。沢山食べて大きくならないと」
羊、ラマ、馬などなど家畜の種類は多い。
これら全てが自分達の財産であり誇りだ。
一匹も失うことなく春を迎えられますように。
願いを込めてククリは羊の背を撫でた。
「ククリ。そろそろ中に入らないと体を冷やすよ」
「シャロット様」
「動物の世話もいいけれど、自分の体調を崩したら仕方ないだろう」
「はい」
シャロットは優しい笑みで、ラマ達を撫でた。
夏の間に刈り取った彼らの毛のおかげで、今年の冬も乗り越えられそうだ。
「ピスティ様が羨ましいです」
「ん？」
「ピスティ様は、この子達が何を言っているのかわかるんです。私もこの子達とお話ししたい」
「はは。意外と『やってらんねーぜ。けっ。もっとうまい飯持ってこいよ』とか言っているかもしれないよ？」
「そんなの嫌です」
ヒナホホ達が身を寄せていたのは、遊牧民しては大きな部族だった。
本格的な冬に備えて、標高の低い場所に集落を作ったが、この周辺も雪が深くなりつつあった。
「ひゃあ！やれやれだぜ！」
「死ぬ〜！死んじゃう〜！！」
ヒナホホとピスティが拠点としているテントに戻ると、シャロットが困ったような顔をして温かな飲み物を配っていた。
「寒かったでしょう？どうぞ？」
「おう！すまねぇな！」
「ああ〜、生き返るー！！あったか〜い」
このテントに合流してからほぼ一月。
パタリと
が、今ここでその獣が現れて、自分達は満足な働きが出来るだろうか。
新雪に足を取られ、前に進むこともやっとなこの状況で。
「やっぱり冬眠しちゃったのかなぁ」
「ここまで探して見つからないとなるとそうとしか考えられねぇな」
「冬眠・・・。」
難しそうな顔をするシャロットにヒナホホとピスティは顔をあわせた。
それはそうだ。
今まで存在しなかったはずの生物が突然現れ、動物達を食い荒らし、いつ自分達にその牙が
どこに潜んでいるのか、常に恐怖は付きまとうことになるのだ。
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ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» はい！謝肉祭とか、技名とかの時はつかってます！その方が楽なのでw更新時間、夕方にしたいんですけど、なかなか出来ないんですよね………(汗) (2015年1月5日 13時) (
レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 更新時間て少し迷いますよね(笑)昼間は学校がありますし。ちなみに、昨日からルビ機能を使い初めました。ミカノさんは使っていますか？ (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» そんなことはないですって!!ww私も夜に更新してるので、夜が弱い人には迷惑ですからww (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - イノリさん» 今回、紅炎の周囲にいるのがオバチャン集団設定で、書いていて楽しいですよ(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 大体22時くらいに原稿が出来上がるので、朝に更新しています。朝に弱い方には迷惑な話です。(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
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