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32話 その2 ページ30

「Aさん!シンさん!」
デルが嬉しそうに駆け寄ってきた。
「こんにちは。来ちゃった!」
「来てもらえて嬉しいです!あ。こっち!テーブル空いてますよ!」
デルに手を引かれて、Aは足を進めた。

フリースペースの隣には調理場があり、ウエイターのような人物がテーブルに食事を運んでいる。
どうやら、食事ができるシステムらしい。

「あ。ようこそ。シンさん、Aさん」

こちらに気が付いたのはデルの兄であるジャンだ。仲間達との歓談中だったらしく、周囲にいる男性たちも軽く頭を下げてくれる。

シンドバッドが軽く腕を上げて応えるのは、男同士の気軽さからだろう。

遠慮なく空いているスペースに腰をかけ、隣に座るようにAに促す。

「シンさんはシンドリア出身なんだ」

ジャンが軽く紹介をすると、反応は様々だった。
好奇心を示すものもいれば、距離を置こうとする者もいる。
警戒心は抱かれていないようだが、シンドバッドへのはためらいを感じる。

こういう時、女である自分が役立つのをAは理解していた。

空気を変えるように、デルに笑いかけた。
「シン、何かいただこうか。食べ物を頼めるんでしょう?」
「あ!そうんなんです!何がいいですか?」
デルが渡してくれたメニューを、シンドバッドと二人で覗き込む。
本格的な物からファーストフードまである。

他のテーブルにのっているものも美味しそうだし、本気で、興味津々だ。

「あ!お酒もあるの!?飲んでいい?」
「少しだけな」

え〜。ケチぃ。と、口を尖らせている間に、シンドバッドはちゃっかりと自分の酒をオーダーしてしまった。

「あ!!ずるいよ!私も呑みたい!」
「外で呑むな。酔っ払ったらどうやって帰るんだ」
「シンがおんぶしてくれればいいじゃん」
「腰の骨が折れる」
「ひどっ!そんなに重くないし!!」

そんなやり取りに親しみを感じてくれたのか、ジャンの仲間達の表情が和らいでいくのがわかる。

「奥さんの酔った顔をオレ達に見せたくないんですよ」
「シンさん、奥さんにベタ惚れっすね!」
「ひゅぅ〜!いいなぁ!美人な奥さん!」

若者らしい冷やかしにも当然のっかります。
Aはにんまりとした笑顔をシンドバッドに向ける。

「ふっふっふ。美人だって!嬉しい?」
「調子にのるな?」
ずいっとシンドバッドに顔を近づけると、鼻をつままれた。
ヒドイ・・・。

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ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» はい!謝肉祭とか、技名とかの時はつかってます!その方が楽なのでw更新時間、夕方にしたいんですけど、なかなか出来ないんですよね………(汗) (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 更新時間て少し迷いますよね(笑)昼間は学校がありますし。ちなみに、昨日からルビ機能を使い初めました。ミカノさんは使っていますか? (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» そんなことはないですって!!ww私も夜に更新してるので、夜が弱い人には迷惑ですからww (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - イノリさん» 今回、紅炎の周囲にいるのがオバチャン集団設定で、書いていて楽しいですよ(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 大体22時くらいに原稿が出来上がるので、朝に更新しています。朝に弱い方には迷惑な話です。(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2014年10月24日 20時

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