29話 その1 ページ22
なんとなく空気が重くなった時だった。
「ごめんくださーい」
「はぁーい」
いいよ。と、シンドバッドには手で合図を送ってAが店に出ると、娘が1人と青年が1人立っていた。兄妹か恋人か。この店の客としてはあまり見ない組み合わせだ。
「はい。いらっしゃいませ。何をお求めですか？」
娘は何故かモジモジとしながら店の奥に視線を送っている。
「あ、あの。シンさんはいますか？」
「シンですか？はい。少々お待ちください。シン。お客さん」
「いらっしゃいませ 」
にこやかな笑顔でバックヤードから出てきたシンドバッドに、それとなく知り合いか訊ねてみるが、心当たりはなさそうだ。
「あ、あの。最近お腹の調子が悪くて・・・」
頬まで染めてモジモジしている娘はシン目当ての客だとわかるが、その後ろの男はなんだろう。
興味や敵意を向けるわけでもなく、シンと娘が話をするのをただ見ている。
ただの付き添いなのだろうか？？
「あの、お待ちの間、お茶でもいかがですか？」
どうぞと招き入れようとすると、じっとAを凝視し、爽やかな笑顔をみせた。
「旦那さんはどちらの方なんですか？」
「シンドリアです。商船で来た時に知り合って」
あらかじめ打ち合わせしておいた回答をポンポンと答える。
「ああ。今、シンドリアとの外交が認められていますからね」
「お詳しいんですね」
これには、僅かながらも驚いた。
確かに国交は開いているが、こんな王都から離れた砂漠地帯にまで話が知られているなんて。
アルパ国民は部族ごとに集落を作って暮らしている。
なので、自国のこととはいえ、辺境な土地に住んでいる者は、情報が伝わることが遅れがちだ。
「興味があるんです。シンドリアには行ったことはあるんですか？」
「ええ。挨拶に」
「どんな国でしたか？」
「そうですね、活気に満ちた国です。夜まで賑やかで毎日がお祭りのようでした」
「へぇ。」
キラキラした目で聞いてくる青年は少年のようで、よほど外の世界に興味があるのだろうと思った。ひょっとして、異民族であるシンドバッドがいると知って、あの娘さんについて来たのだろうか。そう思った。
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ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» はい！謝肉祭とか、技名とかの時はつかってます！その方が楽なのでw更新時間、夕方にしたいんですけど、なかなか出来ないんですよね………(汗) (2015年1月5日 13時) (
レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 更新時間て少し迷いますよね(笑)昼間は学校がありますし。ちなみに、昨日からルビ機能を使い初めました。ミカノさんは使っていますか？ (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
ミカノ(プロフ) - 飛燕さん» そんなことはないですって!!ww私も夜に更新してるので、夜が弱い人には迷惑ですからww (2015年1月5日 13時) (レス) id: 7a421dbefc (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - イノリさん» 今回、紅炎の周囲にいるのがオバチャン集団設定で、書いていて楽しいですよ(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ミカノさん» 大体22時くらいに原稿が出来上がるので、朝に更新しています。朝に弱い方には迷惑な話です。(笑) (2015年1月5日 13時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
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