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9話 初舞台 ページ10

その時は突然来た。いや、この家ならばいつかは来ると思っていたけどな。

鯉「なぁ、A。今日の夜、俺らはちょいと出入りに行くが、お前も来るか?」

「え、いいの?」

鯉「ああ。まあ来るといっても見てるだけになるがな。来るか?」

「行く!」

鯉「そうか。」

その日の僕はもう心の中あらぶりまくっていた。だって、父さんたちが戦っているところを生で見れるんだよ?ぬら孫ファンとしては発狂案件だね。

「(黒龍、白龍。今日、出入りについてく。もしかしたら出番があるかもしれない。準備だけしといて。)」

黒「りょーかい!」

白「了解しました。」

_________________その日の夜。

鯉「さぁA!行くぞ!」

「うん!!」

父さんの後ろについていく大勢の妖たち。父さんの力の大きさがわかる。

やっぱり父さんはすごかった。次々に敵が倒れていく。ほかのみんなもすごかった。

僕がそんなみんなのかっこいい姿に見とれていると、武器も持ってない子供だと妖が襲い掛かってきた。ほかの敵を相手にしていた奴良組は僕をとっさに守る、ということはできなかった。

ま、守らなくても自分で何とか出来るんだけどね。

鯉「A!!」

父さんがこちらの様子に気づいて叫ぶ。大丈夫だって。そんな慌てなくても。

「おいで。白龍。」

そういうと手の中に現れる真っ白な刀。僕はそれを容赦なくとびかかってきたやつに振り下ろした。

切られた妖の血が自分にかかる。うぇぇ。なんかやだ。こうなったらやけくそだ。僕は次々に敵の妖たちに切りかかっていった。白く美しい刀は次第に赤くなっていった。恐らく最後の敵を倒し、刀に着いた血を取るため、勢い良く、刀を振る。

「父さん、終わったね。帰ろう。服が汚れちゃった。」

鯉「ああ。ていうか、お前すげぇな。」

白「主。服、きれいにしましょうか?」

「(ん?そんなこともできるんだ。じゃあお願い。)」

周りには聞こえない白龍との会話。それが途切れると、白い刀が霧のように消え、その霧が白い龍を作った。その竜は僕の服の周りをぐるぐると回った。すると驚くことに服についていた血が跡形もなく消えた。

「(白龍、ありがとう。出来ればほかのみんなの分もおねがい。)」

白「了解致しました。」

霧で作られた龍が奴良組の皆の周りを飛ぶと、見る見るうちに汚れは消え、きれいになっていた。

その後、白い龍は元の刀に戻り、僕の中へと帰っていった。

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ゆう(プロフ) - 最高です。続き待ってます (2021年4月19日 16時) (レス) id: 9dd29a17ef (このIDを非表示/違反報告)
ク レハ(プロフ) - 皐月さん» 有難うございます! (2019年7月25日 3時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - ぬら孫の夢、うれしいです!楽しみにしています! (2019年7月23日 10時) (レス) id: 0b3c616690 (このIDを非表示/違反報告)
ク レハ(プロフ) - きららさん» 嬉しい言葉、ありがとうございます!できる限り頑張ります!! (2019年7月19日 0時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - 続きが読みたいです!更新頑張ってください! (2019年7月18日 12時) (レス) id: 51364a2230 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クレハ | 作成日時:2019年4月23日 2時

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