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44話 ページ45

・・・此処は何処?

あぁ、此処は森の奥深い人が滅多に立ち寄らない場所。

そして、私が生まれた場所。

私の家系は代々黒魔法の使い手で所謂つまり黒魔導士だった。

当然私を産んだ元両親も黒魔導士だった。

ある日、2人のもとに新たな命が舞い降りた。

普通なら、喜ぶのだろう。

しかし、2人は喜ばなかった。

何故なら

生まれたばかりの赤子の髪の色は【不吉】な金髪だったから。

しかも其の両目は其々違う色。

流石の黒魔導士も生まれたばかりの娘を気味悪がった。

そして直ぐに赤子は捨てられた。

本当だったら貰えるはずの名前も

愛も

彼女を生かしたのは只ならぬ彼女。

彼女の並外れた魔力が彼女を此処まで生かした。

其れ程までに彼女の魔力は強大だった。

只々何もせずに生きていたある日

彼女の人生は変わった。

否、変えられた。

ニンゲンによって。

彼女は生まれ育った森から無理矢理連れ出された。

次に目を開けると其処は

狭く、嫌な匂いのする場所だった。

彼女を連れ出した男は毎晩のように其処へやって来た。

そして、何時も何時も彼女を殴った。

時には彼女を自分の欲の犠牲にもしようとした。

しかし其れは出来なかった。

何故なら彼女の持つ強大な魔力が其れを拒んで来たからだ。

暫くして彼女はまた外へと連れ出された。

再び目を開けると彼女は首輪を付けられ高いところにいた。

辺りにはガンガンと五月蝿い音が鳴り響いている。

やがて其の音も止み、彼女は違う男のもとへと連れていかれた。

そして彼女は直ぐにフードを与えられた。

其の男によると

【キミガワルイ】

だそうだ。

よく意味が分からなかったけど何と無く其れはずっと被っておいた。

そして再び同じような事が繰り返された。

彼女が雷によって光の世界へと導かれるまであと少し。

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作者名:氷翠 | 作成日時:2019年8月10日 20時

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