アンパン片手に横浜へ 其の弐！

明日やってやるぜ！ ページ32

「帽子・・・低身長・・・ウッ頭が。」

「とにかく、貴方は・・・柳瀬は、悪い人じゃないと思う。」

「もう・・・なんとでもして・・・。」

気まずい雰囲気は国木田たちが戻ってくるまで続いた。
Aからしたら、年下に『柳瀬』と呼ばれたことも、クレイジーアマの彼氏が最強クラスの異能力者であることもどうでもよかった。
しかし、心のダメージがデカいのだ。

「ところで鏡花さん、ジョジョをは知っているかい？」

「父さまが全巻持っていた。私は読んだことない。」

「今度読みます？」

「うん。」

ここまでいって敦が帰ってきたので、鏡花のことは任せて国木田と一緒に店を出た。(流石に金は置いて行った。)さあこのまま社に帰ってお茶でものもうと思っていたら、急に国木田に引き留められた。

「柳瀬・・・今日提出期限の書類のことだが・・・」

「ヒっ・・・ああああのですね、あれに関しては私全く悪くないと思うのですよ。そもそも私は書類製作苦手だしあれだって珈琲零されて台無しに！」

支離滅裂になってきたAを制して、国木田はAの肩をがっしりと掴んだ。

「・・・・・・言いたいことは？」

「納期明日まで伸ばしてくださいッ！！」

国木田は、『やれやれだぜ』とも言いたげにAに背を向けた。
やった！助かった！！



と思ったのがAの運の尽きである。

「・・・明日っていつの明日よ(裏声)？」

こんな所で国木田渾身の裏声が飛んでくると思わなかったAは爆笑した。
国木田の裏声の破壊力はやばいのです。

「明日って、・・・明日さ〜？」



「いでででででお師匠さんごめんなさいもうしません明日って今です！！」

「・・・柳瀬ー、明日って今さ(裏声)。」

「ブフォッ・・・あいたたたｔ」

このやり取りは、Aが「このスカタン！」と叫ぶまで続いた。

騎士道精神に反する不意打ち→←柳瀬少女は諦めない

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