酷似 ページ48
※作品の都合上、時系列ズレていますのでご了承ください。
誰もが寝静まる真夜中、痛々しい叫び声が響いた。
「おっ、お許しくださいっ虚様ぁあつ!!!」
『許す…?』
土下座を見せる鬼に対し、虚は起き上がらない様にグッと頭に足を乗せて押さえつけた。
『許すも何も、無惨様は私に不要だと思った鬼は好きに排除しろと命じられそれに従っているのみ。そして、今のお前は私から見ても価値のある存在とは言い難い…よってお前はここで断罪する。』
「そんなっどうかご慈悲をっ!!」
虚が刀を握り直すと、刀から黒い炎が舞い上がる。
『頚を差し出せ、望み通り慈悲として痛みなく殺してやる。』
「お、お待ちくださいっ!!」
虚の振りかざされた刀は鬼の頚の皮一枚で止まる。
「明日っ必ず鬼殺隊士を、5…いや、10殺してみせますのでお待ちいただけないでしょうかっ!!」
『・・・という事ですが、どう致しましょうか。』
刀を引き抜きながら虚がそう後ろに呟くと前触れもなく現れたのは鬼の頂点に立つ鬼舞辻無惨だった。
「少し少ない気もするが、まぁいい。頑張り次第では十二鬼月へ昇格させる事も視野に入れんでもない。」
「っはい!必ずやっ成し遂げてみせますっ!!」
・・・はずだったのに!!
鶏冠の様な隊士が刀を払うと業火が儂が作った犬を焼いとも簡単に斬りおった!!
「・・・は?」
気付けば虎の砲口と共に儂の頚は体から切り離され、宙を舞う。
「ほ・・・」
頚が地面に落ちる時、鶏冠の様な隊士と目が合うと、その姿が虚様と重なって見えた。
あぁ、そうだっ!あの赤き業火も、炎を纏った刀も、威圧的な空気も全て虚様と酷似していたっ!!
これでは虚様に殺されるのと何も変わらないではないか!!
あぁ、この隊士が来なければっ来なければっ!!
「糞っ!!糞っ!!儂はこれから十二鬼月に・・・ー」
鬼消える中、その現場を遠くから見守っていた虚は完全なる消滅を確認すると鈴の音と共に暗闇に消えて行ったのだった。
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あまね(プロフ) - 続き気になる! (9月29日 0時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - meさん» いつも読んでくださりありがとうございますっ!!少しずつですが完結まで頑張っていこうと思います! (2020年10月22日 15時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - 右の星を押したら既に投票済みでした..いつも楽しく読ませてもらってます!続きもがんばってください! (2020年10月22日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴーたん | 作成日時:2020年5月13日 14時