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長い夜と、君を見た月 ページ20

「…あな、たは?」


「再不斬さんが怖がらせてすみません……。」


出会ったのは雪のような男の子。


……………


目が覚めた時は何処かの山小屋らしきところだった
どうやら、攫われてる最中に気を失ったらしい。


「ここは…。」


「大丈夫ですか?」


「!…あな、たは?」


「…再不斬さんが怖がらせてすみません。」


面をつけている為、表情は読み取れないが声と見た目からして子供らしい。


「…いえ。」


「僕の名前は“白”と申します。」


「私は野々宮Aよ。よろしくね。」


「…はい。」


少し世間話に花を咲かせてると
ドカッと音と共に椅子に腰をかけた再不斬さんがいた。


「起きたのか。」


「大丈夫でしたか?ガトーに何もされてませんか。」


「心配すんな、で…女、身なりは一般人だがさっきの水遁は何だ?」


聞き慣れない言葉に思わず聞き返してしまう。


「あの、水遁…って……?」


「さっきの水の事だ、あれは高等忍術“水遁、水陣壁”っていう術だ。」


「水陣壁?」


「無意識で発動したって事では?」


「印も組まずにか…。」



2人で話し込んだりして、すっかり蚊帳の外で窓に視線を向ければ陽が傾き始めていた。



「!Aさん、少し失礼します。」


「えっ、あの……?」


「ガトーか。」


「はい。」



今回の黒幕がこっちへ向かって来ている。
そして、バンッと大きな音を立てズカズカ入ってきたのは……


「再不斬、さっきの言葉はどういう事た!?あ゛ぁ?」


「お前らは雇われてる身だぞ、身分を弁えろ!」



忍らしき、人たちに囲まれてやって来たのだ
…偉そうで好きになれない、そう思った。



「ん?女?」


「中々いい女じゃねぇか。」


「さ、触らないで下さいッ。」


触りに来ようとするガトーの手から逃れるために身をよじろうとしたら
白くんがすごいスピードで腕をひねり上げていた。


「いで、いででででっ!!」


「Aさんに触れないで下さい。」


「て、テメェ!!」


「は、白くん!」


「やめろ、白。確かに雇われてる身だが勝手に俺の物に手を出すとはいい度胸じゃねぇか?」


「ひっ!」



ピリピリとした空気、あの場で感じたものだ
恐らく、殺気と言われるものだろう。



「お、覚えとけ!」


「口程でもありませんね」


「白くんありがとう」


「い、いえ」



面を外し、少し照れたように頬をかく
案外、いい人なのかもしれない。


…………


31D/サイダーから引用

君のことを想いながら見た夢→←君の声が聞こえなくなった



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悠沙(プロフ) - 前作のパスワード教えてください。 (2018年9月5日 23時) (レス) id: 8b0020531a (このIDを非表示/違反報告)
あお - 前作のパスワード教えてください。 (2017年3月9日 7時) (レス) id: f73bfdd085 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)れな(プロフ) - 前作を見ようとしたらパスワードがかかっていたので良ければ教えてください!p(´⌒`。q) (2017年1月28日 22時) (レス) id: e6bb0cb961 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 私も気になったので、前作を見ようとしたらパスワードがかかっていたのですが(´;ω;`)パスワードが不明なら作者に問い合わせと書いてありました…よければ教えてください (2016年9月12日 16時) (レス) id: d9be1cf673 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラム(プロフ) - 今この小説を見つけて一から見ようと思ったんですがパスワードがかかっていて見れないのですがいつから見れるようになるのですか?? (2016年9月12日 13時) (レス) id: 50d38edf10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すず | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年8月4日 18時

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