12.秘密 ページ12
Aの宣言通り、ここ数日の滞在期間、彼の問題行動を耳にすることはなかった。午前は学問塔の研究室へ熱心に学びに行き、午後は芸能をたしなむ。王宮に滞在中の他国からの王子や貴族、学者達への挨拶も行っており、城外への散策も完了済みだ。
噂では、魔導の学問に熱心だとか。そもそも彼が魔導士だと聞いたことがないうえ、Aは禁城で魔法について触れたことがなかったため、白龍は不思議に感じていた。
「ヤムライハ殿は祖国で学ばれたとか。マグノシュタットはどのような国なのか、非常に興味があります」
目を輝かせるAに、ヤムライハは言葉を詰まらせる。彼は悪気があって質問しているわけではないため、言葉を濁らせるのには罪悪感がある。
「私が知っている魔導士は、雷魔法ばかり使うため、あまり勉強にはなりません。なので、たとえば…光魔法が得意な魔導士がいたら、ぜひお会いしてみたいものです」
「あの国には光魔法が得意な魔導士はたくさんいます。ですが…マグノシュタット建国前に国から出たため、あまりくわしくは存じません」
ヤムライハは申し訳なさそうに頭を下げた。
「そうなのですか。なんだか安心しました」
「お役に立てなくてごめんなさい」
いえいえ、と首を振ったAは研究室を出た。
滞在中の部屋へ戻り、ソファーに腰を沈めて従者が運んだ書物を漁る。すると扉からノックの音が響いた。
「やあ、Aさん」
「アラジン殿!」
来客はアラジンだった。Aは一人がけのソファーを引いて誘導する。
「白龍おにいさんはAさんのことをあんまり話してくれなくて。明るいし、優しそうだし、どんな人なのか気になったのさ」
「そんな、褒めても何も出ませんよ。…ん?ところで、兄は"おにいさん"と呼ぶのに、なぜ私は"おにいさん"ではないのですか?」
アラジンは首をかしげて、何気なく疑問を投げかけた。
「だってAさんは、女の人だよね?」
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Seere(プロフ) - とまとさん» こうして温かいお言葉を頂くと、やはり占ツクに戻ってきてよかったなと感じます!2年も経ってしまうだなんて自分でもびっくりです(*_*)完結するまで長い時間がかかってしまうかもしれません。ですが、ふと思い出した際にぜひ覗きにいらっしゃってください♪ (2018年10月13日 21時) (レス) id: 602f4a06eb (このIDを非表示/違反報告)
Seere(プロフ) - とまとさん» ありがとうございます!もしかしたらお気づきかもしれませんが、実はこの作品「古の魔法~」の設定を少しだけ模したものです。思い入れがある作品なので、とまと様が覚えてくださってとても嬉しい反面、ちょっぴり恥ずかしいですね(^.^) (2018年10月13日 21時) (レス) id: 602f4a06eb (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 他の作品ではありますが古の魔法のようにシリーズの時からSeereさんのファンです!占ツクに戻っていただいた時は本当に嬉しかったです!この作品を読みはじめて2年もたつなんて信じられないです…ゆっくりSeereさんのペースで作ってください。応援しています! (2018年10月13日 9時) (レス) id: 8aec95c110 (このIDを非表示/違反報告)
Seere(プロフ) - 流羅さん» とても嬉しい言葉を頂きました(*´-`)文章力はまだまだですが、もっと感動してもらえるような作品にするために頑張ります!応援ありがとうございます! (2016年12月28日 16時) (レス) id: 602f4a06eb (このIDを非表示/違反報告)
流羅(プロフ) - とっても面白いです!Seereさんの創る小説は全部語彙力があって、本当に感動するお話です。これからも頑張って下さい、応援しています…! (2016年12月27日 11時) (レス) id: 417529961c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Seere x他1人 | 作成日時:2016年12月24日 0時