【スマブラX】青い三剣士と！【亜空の使者】

なりそこない ページ9

さっき女性に言ったこと

｢英雄のなりそこない」


あれは本当の話。
...半年前になるだろうか。


────
ハヤト｢なあA、里帰り休暇どーする？」
貴｢ちょっと顔出すくらいで良いよね？」

まだ戦士団の下っ端だった私とハヤトは、約2ヶ月の里帰り休暇中だった。
エデン王国の戦士団は、嫌な話だが給料が良い。そのため世界各地から人が集まってくる。かくいう私達の上官も、南の島の小さな里出身の快活な人物だった。
私達の出身地は北にあり、護送用馬車を使えば３日で到着できる。 しかし上官の故郷はかなり遠く、特別に私達の部隊は2ヶ月もの休暇を得られた。

何だかんだで故郷に戻った私とハヤトを見付けた人々の第一声は

｢助けてくれ！」

だった。

貴｢ど、どうかしたんですか」
白髪頭の村長がすがりついてくる。
｢子供達が森に入ったきり戻らんのだ！」
ハヤト｢ええっ？！」

聞けば、村人総出で探しても３日ほど見つかっていないらしい。しかも７人という人数。

ハヤトと私はすぐに森に入り、やがて誰も入った痕跡のない、しめ縄のある洞窟へたどり着いた。


その洞窟の奥では子供達が催眠にかけられていた。すぐに助け出したが、子供達を攫った人を探して倒すのに2ヶ月かかったのだ。

その人はエデン王国の大臣を操り、エデン王国を戦乱に巻き込む計画を立てていた。

軍事力の強大なエデン王国が戦乱に巻き込まれれば、世界を巻き込んでしまう。それを裏からぬるっと救った私達だが、休暇中なうえに下っ端だったので世間に知られる事はなく....



私とハヤトは｢英雄のなりそこない」と自負している。



──────


そんな事も昔の話。

今は、たった１人の英雄もどき。

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