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file18,カゲロウデイズ@モモ ページ15

時刻は、深夜の十二時を過ぎていた。




「お兄ちゃん!!」

「うわあぁぁ!?お前ノックくらいしろよ!!」

どこの少女マンガだ!!

「そんなことよりコレ…!」

「あ?それがどうしたんだよ。」

私の手には小さな恐竜の可愛いキーホルダー。

「これ…ヒビヤくんがヒヨリちゃんにあげようとしてたヤツだよ…。」

「なんでソレがここにあるんだ?」

「たぶん、喫茶店で帰る時に取り違えたんだと思う…。」

だって、私の紅鮭ちゃんストラップが無いし…。

「今日はもう遅いし、明日に電話でもすればいいだろ。」

「ダメだよ!!だってヒビヤくんが…。」

「まったく、ご主人にはデリカシーってモノがありませんからねぇ。」


そうだよ、頭良くてもホント人としてどうなんだか!


「とりあえずヒヨリちゃんに…。」

ケータイでヒヨリちゃんの連絡先をタップすると、コール音が鳴り出す。


「あのさ、もう十二時まわってんのに小学生が起きてるわけねぇだろ。」

「うっ…なんで今頃言うの!?」

「サイテーですご主人!」

「なんで俺が罵倒されるんだ!?」

あぁ、ダメじゃないか。
そう思った時、

「………!」

ずっと鳴り続けていたコール音が切り替わった。

「通じた!」

「マジかよ、遅くまで起きてるな…。」

「ご主人は秘蔵画像見ながらオールナイトですよね。」

「おい!!!!」

「ちょっとお兄ちゃんウルサイ!!もしもし、ヒヨリちゃん?」

横でお兄ちゃんは何か言いたそうにしてるけど、放っておこう。

「ごめんね、実は間違えて――。」





"――――タスケ…。"



「え…?」


そこまで言ったところで"異変"に気がついた。


"「お願いっ……




もうヤメテ―――――!!」"


「ヒヨリちゃん!?」


ヒヨリちゃんの叫ぶ声。

その後ろでつんざくような、甲高いブレーキ。



何か大きなモノが衝突して横転する派手な音。




そして騒がしく鳴るノイズのような音を最後に…



"――――――――ブツッ"

通話が途切れた。




「なんなの……!?」

あとに言ってたのが本音なんだろうな→←お前も人のこと言えてなくね?



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稀羅(プロフ) - 生クリィ〜ムさん» 更新早くできるよう頑張ってるのと、長く書きすぎて1ページじゃまとまらないんで分けてます笑笑 (2014年7月15日 18時) (携帯から) (レス) id: 0a116ef314 (このIDを非表示/違反報告)
生クリィ〜ム - 更新はやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!! (2014年7月14日 21時) (レス) id: 4489838bdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺羅 | 作成日時:2014年7月13日 22時

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