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28歳[1] ページ25

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「……きて……起きてA」



「……ん…」



「おはよ。そろそろ起きないと遅れるよ」



「おはよう。ありがとう」



竜胆に触れるだけのキスをされた。



「俺今日は早く出るから。机にサンドイッチあるからちゃんと食ってでろよ」



「ありがとう。私今日18時過ぎには帰れるから夕飯作るね」



「あー、俺迎えに行くから一緒に作ろ」



「仕事平気なの?」



「マッハで終わらせる。終わったら連絡して」



「うん。わかった。いってらっしゃい」



一緒に暮らし始めて1年ほど、私の生活は劇的に向上された。



リビングに行くとセットされていたコーヒーが良い匂い放っていた。



朝ごはんなんて今まで缶コーヒーぐらいで済ませていたのに毎日竜胆が何かしらを用意してくれてる。




時間がない時はパンを買ってくれてたり放置っておくと何も食べない私に朝はしっかり食べてと用意するのだ。



最初のうちだけかと思ったそれは今も変わらず続いている。



もちろん私が仕事休みの日は竜胆に作ってあげようとキッチンに立つと起きてきて一緒にやり始める。



「これぐらいなら私も作れるよ」と言ったが竜胆は一緒に作りたいらしい。



たまに蘭さんが来て「竜胆俺の飯もー」と言うと「兄ちゃん朝いつも食べないじゃん」と言っていた。



「お昼もお弁当作る?」と言われたが流石に竜胆だって忙しいのにそこまではさせれないと必ず何かを食べると約束してコンビニのおにぎりだったりを食べている。



仕事はフリーになって波はあれど順調にこなしている。



あと少し。



あと少し頑張ればきっと……



「Aさんって結婚してるんですか?」



モデルの子が興味津々で聞いてきた。



「まだしてないねー」



「その薬指は彼氏さん?長いんですか?」



「途中別れたりしたけど知り合ってからは10年ぐらいかな?」



「良いなぁ」



「誰かいい人いるの?」



「最近付き合い出した人が居るんだけど一般人だからこの業界出会いが多いし心配だから仕事辞めろって言われてー」



「あー、でもモデルは夢だったんだもんね」



「……うん。だから諦めきれなくて…」



「私も彼とそれで別れようとしたんだ。でも彼が今は理解してくれて応援してくれるから私も彼に心配かけないように彼の信用を失わないように頑張ってる」



「…私も彼しかいらないのに」



「素直な気持ちを伝えよう。すれ違う前に」





私が失敗した過去、でもだから前に進めたのだ。

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月華(プロフ) - チヅさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けたなら良かったです!他のお話で気に入って貰えるのがあると良いんですが。 (2022年9月13日 7時) (レス) @page28 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
チヅ(プロフ) - メチャメチャ楽しかったな〜(^^)他のお話も読んでみようと思います(^^) (2022年9月13日 1時) (レス) id: eeaef92f1e (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ふらんそわ。さん» コメントありがとうございます。竜胆は子供と肩車似合いそうだなって勝手に妄想しました😁 (2022年4月4日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。 - 私も竜胆に肩車してほしーなー…😏 (2022年4月4日 1時) (レス) id: ce685a0196 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月華 | 作成日時:2022年3月11日 0時

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