探偵社での藤原さんは【4】【文豪ストレイドッグス】

23幕 ページ27

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『それじゃ、そろそろ帰らないと行けないしそれに待たせている人がいるからな。』




「はい...A様」




少し寂しそうな声で私の名前を呼ぶ




『ん？なに...？』



「いえ...大したことでは無いのです。ですがもうこれっきり会えないと思い最後になるかもしれませんが．．．A様、早いですがお誕生日、おめでとうございます...！」





．．．誰かに誕生日を祝われるのは直弥さん以外かもしれない。




それに、覚えていたんだこの使いの者は





何処となく、胸の奥が暖まる気がした。嬉しい...と感じたんだろうきっと





「あ、あの...？A様？もしかしてこのような立場の私に祝われるのは気分を害してしまったのでしょうか...！」




慌てて此方に語りかけてくる。その姿がなんとも可愛らしく笑ってしまった。





『．．．ふ、くく。いやただ、嬉しかったんだ。その...誕生日を祝われる事が...その、だな．．．．ありがとう...』





「．．．！！はい！A様、お体にもお気おつけて下さい！...では、行ってらっしゃいませ...」





『うん...行ってくるよ』





次こそエンジンを掛け、彼女からの言葉と共にこの街を飛び出した。元いたヨコハマに帰る為に





なんだか気分が良いな。嗚呼早くこの手紙が見たいものだ。ちょっとした楽しみが出来て私は嬉しかった。




彼女にはまた何処かで逢いたいものだな....








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