仮面ライダーW 5

W11 ページ11

・








俺はベルトを外して亜希子を池の前に呼び出し






翔太郎「これで分かったろう？！

ドーパントがいるのにも気づかないで、

何が潜入捜査だ！ おやっさんだってな！

依頼者を危険にさらすようなことは絶対に許さなかったぜ！」



亜希子「ごめん…」



翔太郎「…珍しく素直だな」



亜希子「なんか… うらやましかったのかも… 翔太郎が…」



翔太郎「…」



亜希子「私… お父さんの事ぼんやりとしか覚えてないんだ…

一番長く一緒に居られた時… まだ小さかったから…」



翔太郎「亜希子…」



亜希子「だから… ムキになってやりすぎちゃった…」







こいつ…







翔太郎「俺も同じだよ」



亜希子「え？」



翔太郎「俺もおやっさんにどやされまくってた… 今のお前と同じだ…」







あれは… 俺が弟子入りしてしばらくたった頃…








翔太郎「俺が功を焦って、

依頼者の親子を怪我させちまったことがあってさ、

あんときのおやっさんは怖かった…

『依頼者を危険にさらす奴は、探偵以前に人間としてクズだ、

自分を頼ってきてくれた人間なんだぞ』って…

怖かったけど… カッコよかった…」



亜希子「…」



翔太郎「頼むよ亜希子…

これ以上無茶しないでくれ…

お前が危ない目に合うのはもう見てらんねぇんだ…」







言おう…







翔太郎「実はな… おやっさんは… おやっさんは俺はっ」







亜希子とちゃんと向き合おうと振り向いたら…







ヒュ〜







誰もいなかった…







翔太郎「ってどこ行った〜！ 俺超大事な話してるのに！」








・

W12→←W10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す