【07】Jewelry Sakura/N ページ7
.
仕事終わり。
潤くんに引っ張り出された俺は、電車に乗り、俺がいつも降りている駅に向かう。
…俺が住んでるとこ、潤くんが好きそうな店なんかあったっけ?
記憶にあるのは、どこにでもありそうな商店街に、どこにでもありそうなスーパー。
デパートとか言えるものは一軒もなかったはずだ。
駅を出ても、潤くんは迷う様子さえ見せずにスタスタと俺の前を歩いて行く。
その様子を、俺は不思議な気持ちで眺めていた。
(…ここ、潤くんの地元じゃないよな……、なんでこんなに詳しいんだ?)
「……ニノさぁ、今、不思議でしょうがないって感じだろ」
「へ!?」
「顔に出てる(笑)俺がこの辺に詳しいのが不思議なんだろ?
ただ単に、今から行く店が好きなだけ。何回も通ってるんだよ」
お、俺…顔に出てた?
あんま顔には出ない方だって昔から言われてたから、必要以上になぜか焦った。
潤くんに言葉に、そうですか…と頷くと、俺は再び歩くことに集中する。
「……あ、ココ。”Jewelry・Sakura”。
ここのアクセサリーさ、女性だけじゃなくて、男性目線でも作られてて、すっげー素敵なんだよ」
潤くんが立ち止まったのは、いかにも”高いです”ってオーラを醸し出す一軒の宝石店の前。
白い看板には、ピンクの文字色、筆記体で”Jewelry・Sakura”と書かれていた。
「へぇ……そうなんですか」
「…お前、そういうの興味ない奴か…」
「…悪かったですね」
へへっ、と潤くんは笑うと、入ろうぜ、と自動ドアをくぐりぬける。
あまり気乗りがしないが、俺も後に続いた。
223人がお気に入り
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
arashi_yama1017(プロフ) - SOって後半書いてたのでこれは付き合うんじゃないかと思ってましたが違ったみたいですね。たいていCPが2つある時後半とくっつくと思っていました、後完全なる翔くんの片思いじゃないですか?すいません。山しか呼ばないもんで。 (2016年8月16日 3時) (レス) id: b2b1bc4496 (このIDを非表示/違反報告)
まゆか - すごく、感動しました!泣けました!このような、素敵な作品を作っていただいて。本当にありがとうございます! (2015年6月28日 14時) (レス) id: 3774ee6bdc (このIDを非表示/違反報告)
大宮sk♪(プロフ) - 智好き゚(゚´Д`゚)゚和好き゚(゚´Д`゚)゚大宮好き゚(゚´Д`゚)゚感動しました!! (2013年9月12日 23時) (レス) id: e3e9052229 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても柔らかな素敵なラストに、胸が熱くなりました。けいさんの温かさが沁みいるような、素敵な時間をありがとうございました。また、けいさんの新しいお話しと出逢えるのを楽しみに待っていますね。ありがとうございました。 (2013年5月20日 21時) (レス) id: 5b5e567b32 (このIDを非表示/違反報告)
智歌(プロフ) - けいちゃん、完結おめでとう^^ うぉーついに完結か……、今までありがとうございました!!おーみやさん達が幸せになれてよかった……// にやにやしながらPCに向かっております(笑) 次も楽しみに、首を長くして待ってます← ではでは!! (2013年5月20日 21時) (レス) id: e8f0ec24b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:けい | 作成日時:2012年12月31日 14時