Snowflake (NO/SO) 《5/20 完結》

【41】赤面/N ページ41

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柔らかい君の香り。


一日ぶりのはずなのに、もっと長く、君と離れていた感覚。




「……もう、離さない」




そう、俺が呟いた瞬間。

ひくっ、と彼の体が震え、俺の背中におずおずと手が回されたのが分かった。

その行為だけで、俺の体中を歓喜が支配する。



彼を……智を抱きしめる腕に、さらに力を入れる。




「あのぉ……。いちゃいちゃするのは構わないんだけどさ……。取り敢えず上がったら？」




遠慮気味な声が、智の背後から聞こえた。


あ、と腕の中の智が声を漏らして赤面し、俺から離れる。




「……誰」

「あ、あ……俺のバイトの…友達。相葉ちゃん」





俺が小声で智に尋ねると、彼は動揺しながら俺に説明してきた。


バイトの…友達。

智、バイトしてたんだ……。

知らなかった…




「…相葉さん、ですか……？」

「あ、はい！相葉雅紀っていいます」

「そうですか…。俺、二宮和也っていいます。智の…恋人、やらせてもらってます」




俺のその言葉に、相葉さんは、かぁ、と顔を真っ赤にし、智はさらに表情を赤く染めた。


か、かず……と俺を見上げる智。




「相葉さん…。上がらせてもらってもいいですか？不躾ですみません」

「あ、いいよ！全然！」



どうぞどうぞ！と相葉さんの優しい笑顔に迎えられ、俺は靴を脱いだ。



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勝負は



ここからなんだ。




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俺はポケットの中で光る小さなそれの存在を確認するかのように



もう一度握りしめた。

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