Snowflake (NO/SO) 《5/20 完結》

【16】悪夢/O ページ16

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「……っ……はぁ……っ」



……これ、マジでヤバいかもしれない…。

最近……バイトと仕事が詰め込まれてて……、加えて食事を疎かにしたのが一気に跳ねかえってきたのかな……


家の前に辿りついて、ドアを開けた瞬間、玄関に崩れ落ちた。


身体に力が入らない。


でも、ここで倒れてたら…和に迷惑かけるし……驚かせちゃう…。



「…ソ……ファ……」



せめてソファーに行こうと、必死に腕の力だけでリビングまで這い、そこに身体をなんとか横たえた。




「……はぁ………」




…ごめん、和。


今日……夕食、作れないかも………



ごめんね…




.




そう、心の中で呟きながら、


俺は深い闇の底へと吸い込まれていった。




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………夢を見た。



暗い小さな部屋の中に、俺はただ１人、閉じ込められていて。


不安で、怖くて、仕方なかった。



ドアが開いて。そこから和が現れた。




『和……っ！』




俺は、涙を零しながら、彼にすがるんだ。

でも、彼は、伸ばした俺の手を、強い力で叩き落とす。



『……要らないんだよ。お前みたいな役立たず。』

『ぇ……？』

『俺が稼いだ金を勝手に盗みやがって……』

『ち、違うっ……！それは、和の…！』

『黙れっ…！もう、お前の顔なんか見たくない。声も聞きたくない』

『ま、待って…！ごめんなさいっ……！ごめんなさい、和っ！許して……！』



許しを請う俺を、和は冷たい目で見下すと、再びその扉の奥へ消えて行った。



―――そして、俺は１人になるんだ。




.



.




………し………とし……！！！



「……ん…」



怒鳴り声が聞こえて、目をそっと開けた。


焦点が上手く合わず、その人の顔を捕えることが出来ない。



…俺、どうしたんだっけ……。



ズキンズキンと痛む頭で必死に考える。




「……智。夕食は？」

「………んぁ……和…？」




やっと、ぼやけが取れた視界に写ったのは、


怒りに表情を染めた和、だった。

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