第60話 ページ11
【御幸side】
御幸「あ、スポーツ誌。」
漫画のコーナーから少し離れたところに並んであるスポーツ誌を発見。
並んでる中にはもちろん野球のもある。
「シンガポールって野球するの?」
御幸「野球は万国共通だからな。
でも全然強くない。
だからこの野球のスポーツ誌も本場アメリカのチームが表紙だろ?」
「ホントだ。御幸、これ買う?」
御幸「ん〜いいや。」
英語を解読するのはめんどいし。
読むなら日本語でスラスラ〜っと読みたい。
「そういえばさ。
御幸、1年生の時に『野球王国』に載ったでしょ?」
御幸「あ〜あれな。」
「礼ちゃん5冊買ってたよ。
1冊私にくれた。
相当嬉しかったんだろうね。」
何やってんだよ礼ちゃん!
俺の保護者かw
御幸「まあ、おかげさまで他校から練習見に来る女子の数が増えて大変だったな……東さんや純さんをなだめるのが。」
「あの人達は……うん、仕方ないよ。」
『名門青道の救世主となるか 一年生捕手』
そんな記事を見た他校の生徒や他社の記者達が青道にわんさか練習を見に来た。
そして『天才捕手』なんて大それたことを言っていた。
御幸「高島からしてさ、俺は『天才』に見える?」
「…………記者の人達が前に言ってたやつ?」
御幸「うん。」
「うーん……。
……御幸は『天才』じゃない……と思う。」
御幸「………………なんで?」
そう聞くと、高島は少しためらいながらも真剣な顔で真っ直ぐ俺の目を見る。
「『天才』ってさ、生まれつき才能がある人のことじゃん。
御幸は生まれつき野球ができたわけじゃないでしょ?
毎日毎日練習して、努力して、それで今の御幸がいるんだから。
『天才』って何もせずに野球が上手くなったみたいだから……御幸は違う。」
ちょっと拗ねたような、何とも言えない表情。
正直俺は記事に載るくらい周囲に自分の野球を評価してもらえて嬉しかった。
でも、高島の言葉の方が数百倍嬉しかった。
御幸「俺、やっぱお前が彼女でよかったよ。」
「大げさだよ。
御幸がたくさん努力してるの、私だけじゃなくて、倉持も、ノリも、ゾノも、先輩達も、野球部みんなが知ってるよ。」
御幸「はははっ、それはそれでなんかカッコわりいなw」
「みんな維持張って口には出さないけどねw」
俺のことをちゃんと見てくれて、支えてくれてる奴がたくさんいることを何度も思い知る。
ホント、青道っていいよな。
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みかん(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます!ドキドキしていただけて嬉しいです(*^ω^*)これからもよろしくお願いします! (2018年8月11日 16時) (レス) id: 8efec5e759 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます!更新遅くなってしまってすみません!また続きを読んでいただけたら嬉しいです( ´ ▽ ` ) (2018年8月11日 16時) (レス) id: 8efec5e759 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 暁さん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです(^ ^) (2018年8月11日 16時) (レス) id: 8efec5e759 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 読んでとてもドキドキしたり胸がキュンってなります。続きが気になって仕方ないです! (2018年2月2日 11時) (レス) id: 590107ddb0 (このIDを非表示/違反報告)
マイマイ - あの・・・・更新されていないようですが・・・・私楽しみにしてるんです!お願いします、更新まってます。 (2016年5月5日 10時) (レス) id: 8274bfa5b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2016年1月11日 11時