2-16 二つの会話 ページ16
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一方セノリの家で
「あぁ、もう大丈夫ですか?」
「包帯も薬も十分だ。ここまでしてくれたこと、感謝する」
淡々と会話をするのは先程柱間の元を去った扉間と村に一族を引き入れたセノリだった
「気にしないでください。あの子達が連れてくる人は悪い人ではないですから」
「…そうか」
ドカリと畳の上に座る扉間はやや訝しそうにセノリを睨む。その視線を感じたセノリは苦笑して口を開く
「…ここは忍が昔住んでいた所でしたがその一族はもういません。こうして身寄りのない子供や大人と一緒に助け合って生きているのであなた達から何も奪おうなんて考えてませんよ」
「別にそう考えてなどいない」
スパリと否定する扉間にセノリは目を丸くする
「…貴様、ガキどもを集めて手駒にでもするのか?」
「?」
「貴様の顔、何度か戦場で見たことある顔と似ている。貴様はうちはの者ではないだろうな?」
「!」
机に置こうとした手が僅かに上に上がる。それを見逃さない扉間は一層険しく眉をひそめた
「……私は、あなたの思う一族の一人かもしれません。ですが今の私は一族の姓も地位も捨てた忍の端くれ、今はこうして子供達と静かに生活を送りたいのですよ」
やや苦しそうな表情をにじませた笑みを浮かべる顔に扉間は表情を変えずそうか、と返すだけだった
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「夜月…」
名を聞いた時に懐かしさと共に僅かに頭が痺れた
《柱間》
「…どうかなさいましたか?」
「!…いや、何でもない。して…お主はなぜここへ?」
「…ここへ身を隠すにあたって、ここに住む私たちとあまり問題を起こさないようにとの忠告をしに来ました」
夜月の要件に柱間はすぐにその理由にたどり着く
このご時世、ひっそりと暮らす一般人にとって忍を匿うことをしたら他の忍が狙ってくるのは火を見るよりも明らか。
それも一族という集団であればなおさら危険に晒すことになる。風の噂で忍をかくまったが故に滅ぼされた村があるとも言われている
「あぁ、分かってる。同胞達の傷が癒えたら直ぐにでもここを立ち去ろう」
「わがままを言ってすみません」
いやいやなんのと笑顔で返すが夜月は軽く一瞥すると静かにその場から去っていった
(夜月…か)
ーーーーー
扉間がセノリをうちはだと思ったのはチャクラの感知でだと思っておいて下さい
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サメ?(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみです!更新停止になってしまってますが、これからも頑張ってください! (2022年6月14日 21時) (レス) @page38 id: 9329097f20 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - これからも更新頑張ってください (2018年2月26日 17時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 華月sども(*´∀`)お久しぶりです 気づかぬ間にめっちゃ書いてますやん(((( 画面の向こうから応援してますよ! 華月s頑張れー!フレッ⊂(`・ω・´)⊃フレッ (2016年1月10日 18時) (レス) id: 619d5fd377 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - わああ!!スミマセン!!打ち間違えましたァア!!( ;´Д`) (2015年8月6日 18時) (レス) id: f42ef30e33 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - misyou.goさん» mid you.goさん、コメありがとうございます!!更新停止はないと思いますが…他の作品にも更新するので更新が不定期だったりします。これからもよろしくお願いします!(^◇^) (2015年8月6日 18時) (レス) id: f42ef30e33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華月 | 作成日時:2015年7月23日 20時