愛していますの十五日目 ページ17
A「それじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
専属のナースさんに見送られ、私は病院を抜け出した。
桃色から緑色に変わった道を歩く。
A「あの日以来だなあ」
あの日、私は突然の余命を告げられたんだっけ…。
私は家のドアを開けた。
桃井「A………!!」
久しぶりの友人の姿に思わず頬が緩む。
A「ただいま」
リビングに入ると豪華な料理が沢山並んでいた。
黄瀬「今日はご馳走ッスよ!!」
どうやら皆待っててくれたらしい。
A「ありがとう、皆!!」
私は久しぶりの仲間との食事でもうすぐ私が死ぬ事を忘れた。
青峰「あー、腹いっぱい………」
大輝はソファに寝っ転がって、ゲームをしようと言い出した。
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紫原「黄瀬ちん弱すぎー」
黄瀬「これからなんスよ!!」
緑間「なっ!!誰なのだよ!!こんな所にバナナなんか置いたのは!!」
青峰「俺ー、っておい!!テツ!!何すんだよ!!」
黒子「仕返しです」
桃井「きゃああ!!テツ君かっこいい!!」
A「さつきごめんね♡」
桃井「え?ああああ!!!」
赤司「お前らまだゴールしてないのか」
紫原「だって赤ちんと俺達一周差だもんー」
黄瀬「あああ!!赤司っちはゲームでも負けないんスカ!!!」
緑間「諦めろ、赤司が一位なのはいつもの事だ」
A「はいゴール!!お兄ちゃんよそ見は禁物だよー」
緑間「っ!!」
黒子「隙ありです!!」
桃井「テテ、テツ君!!ゲームの中でもかっこいい!!」
紫原「ちょっと峰ちん、邪魔なんだけどー」
青峰「お前こそ邪魔だ!!それっ!!」
紫原「ちょっ!!今のは反則でしょー!!」
ぎゃあぎゃあ五月蝿い六人を片目に、私は征十郎にココアを出した。
赤司「ああ、ありがとう」
A「いいえ」
ココアを飲むだけでも様になるなあと改めて思う。
細くて長くて綺麗な手だなぁとか、まつ毛長いなぁとか。
ほんと、格好いい。
赤司「そんなに見られると、流石に気にせずにいられないのだが…」
A「あ、ごめん」
恥ずかしい………。
赤司「A、こっちおいで」
A「?」
征十郎の前まで行くと、突然引っ張られた。
A「!!」
私が征十郎の股の間に座り、後ろから抱き締められている状態だ。
赤司「A…」
耳元で囁かれる愛しい人の声は、微かに震えていた。
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真柴白 - 泣きました(T△T)ボロッボロッですよ。 (2021年1月31日 5時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつレモン | 作成日時:2019年4月7日 0時