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『そうね、どれも美味しそう』
前世でも食べたことがあるもの、画面を通して見たもの、逆に全く何かも想像がつかないようなもの、どれも全部美味しそうで、カトレアもオリビアもどれを食べようかと悩む。
「カトレア、そっちのプディングとって」
『はい。って、また沢山乗せたわね』
カトレアが悩んでいる間に、オリビアも皿には糖蜜タルトやアイス、フルーツなどが乗っていた。
「ん〜 だって全部美味しそうだから。あ、これ美味しい」
『どれ?』
「糖蜜タルト」
家でもたまに食べていた糖蜜タルトだが、やはりホグワーツで出されるものは何故か美味しそうに見える。もちろん母が作ったものも美味しいが、これには憧れやら何やらが色々入っているのだ。
「フレンチは本当に美味そうに食べるな。エバンズも、これ美味いぞ」
「俺はこれかな〜」
「これも美味い」
パクパクとお菓子を食べるオリビアに向かいに座っているレオ・アルバートが言い、数名がそれに便乗する。
彼らは、カトレアと話したかったのだ。
見惚れるような容姿、落ち着いた態度、丁寧な言葉遣いに洗練された動き、仕舞いには6分半の
気にならないわけが無い。
しかしカトレアは席に着いてからオリビアと親しげに話し、今まで間に割り込むことは彼女が許さなかった。
『ごめんなさい、私そんなに沢山食べられないから...今日はオリビアオススメの糖蜜タルトを貰うわ。今度またオススメがあったら紹介してくれない?』
下心満載の男共に美しく微笑んだカトレアだが、ただ純粋に自分が美味しいと思ったデザートをオススメしたレオ以外の彼らが、自分にどんな感情を向けているかぐらい知っている。
物語の主人公がポワポワしてて鈍感な少女だなんて、もう古い。
相手はカトレア・エバンズ。
前世では西園寺グループの令嬢として"社交界の華"と名を馳せた賢き少女。どう対応すれば相手からどう思われるか、周りからどう見えるのかと、外面のスペシャリストだ。
別にカトレアとしては、自分に恋心を抱こうがなんだろうがどうでもいいが、友人となれるなら大歓迎なのだ。
カトレアがホグワーツに来たのは、
せっかく憧れの世界に転生したのだから沢山友達を作って、ハリー達のようにエンジョイしようという事だ。
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雅 - とても面白いですっ!!物語が丁寧だし読みやすい…更新頑張ってください!! (2月6日 22時) (レス) @page8 id: cc7c78e963 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - ものすごく面白いです!!更新頑張ってください! (2021年11月29日 19時) (レス) @page45 id: a84d0456a3 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - 蒼月さん» はい!私のイメージだとそうです!! (2021年9月27日 10時) (レス) id: b0c551b146 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 宵桜の館さん» なるほど!! 例えば、夢主の近くにいる不死鳥をフォークスのような紅だとしたら、夢主のアニメーガスはONEPIECEのマルコのような蒼_とかで合ってますか? (2021年9月26日 12時) (レス) id: 1cda098b14 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - 初めまして、楽しく読ませてもらっています!不死鳥は、色を変えてみては如何でしょうか?あくまで個人の意見ですし、蒼月さんの考えに添えているか分かりませんが... (2021年9月26日 12時) (レス) @page43 id: b0c551b146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年5月20日 21時