検索窓
今日:17 hit、昨日:15 hit、合計:35,598 hit

人魚からの提案 ページ47

あれから、何とか言葉巧みにジャミル先輩を懐柔し

ジャミル先輩と僕で毒味を終え

完全に食事の安全が証明された頃

何かを思い出したように、ジャミル先輩が口を開いた。


ジャミル「そういえば、今日の朝のオアシスへの行進の準備は出来てるのか?

いつも朝食は行進の後なのに…」


アズール「その件についてですが、オクタヴィネル寮長たる僕から

カリムさんに、一つ提案をしまして。」


ジャミル「うわッ…何だ急に…」


アズール「この灼熱のスカラビア寮での長距離の有酸素運動は

熱中症や脱水症状を引き起こしかねず、とても危険です。

それよりも、室内で適度な筋トレを行った方が

筋力、持久力共に大きな効果が見込めます。」


『それに、朝食を抜いて無理な運動をするのは

単純に言って、非効率的過ぎる。

しっかり朝食を取って、それから適度な運動。

他寮に追いつきたいのなら、もっと効率的に特訓しないと。』


グリム「普段からまともに飯食わないやつが何か言ってるんだゾ。」


『静かにしようね〜子猫ちゃん。』


ジャミル「そ、それは…確かに…」


『貴方が求めた、ダイヤの原石からのアドバイスです。

まさか、無下にしたりしませんよね?』


言い返す言葉がないのか、何も言わずに黙り込んだ。

僕とアーシェングロット先輩の提案を聞いていた寮生たちは

もうあの行進をしなくていいと歓喜の声をあげている。


「監督生…!逃げだした時はびっくりしたけど

お前、こんな解決策を見つけてきてくれたんだな…!」


『出たな無茶振りスカラビア寮生…

まぁ、これでもお世話になってる身だからね。

だから、ジャミル先輩はもっと気を抜いてくれて良いんですよ。』


ジャミル「……あぁ、そうだな。」


フロイド「ほらほら〜早く食べないと冷めちゃうよぉ。」


『わ…っ…』


ジャミル先輩をどうにかして煽ろうとしていたところを

後ろからフロイド先輩に持ち上げられ

あっという間に、数日前のようにカリム先輩の隣に座らされた。

この人、僕の事人形か何かだと思ってないか。


フロイド「どうぞ、召し上がれ〜」


「「「いただきます!」」」


カリム「Aは辛いものに慣れてないんだったな。

これ食べてみろ、甘みがあって美味いぞ!」


フロイド「小エビちゃん甘いの好きなの〜?じゃあ、こっちも食べてみて〜?」


『あの…僕そんなに食べれないし…別に甘いの好きなわけじゃ…』


フロイド「は?食えねぇの?」


『…食べます。』


あぁ、僕の胃袋がもつと良いけど。

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←振り回される従者



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
283人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か???好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ! (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……! (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2021年8月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。