その監督生、よく落ちる。5【ツイステ】

毒蛇の尻尾 ページ44

そんなの、洗脳魔法と近しい魔法と言って過言ではない。

通りで感覚が似ていると思った。

もう一度言おう。何て魔法をかけてくれてるんだ。


『まぁ…これではっきりしました。

やはり、今回の首謀者はジャミル先輩です。』


グリム「え…でも、カリムの奴は誰が犯人かは言わなかったって…」


『馬鹿かクソ猫。

あの口の軽そうなカリム先輩が、魔法に打ち勝つほどの意思で

約束を守ろうとする相手。

且、昔から一緒に居る相手なんて

あの毒蛇以外にはいないだろ。ちょっとは思考しろ。』


アズール「薄々思ってはいましたが、貴方も大概性格が悪いですね…」


ジェイド「えぇ、ますます興味深いです。」


フロイド「あはっ、小エビちゃんが怒ってる〜」


『面白がらないでください。』


犯人ははっきりした。

あとは、あの狡猾な蛇をどうやって陥れるか…だ。

何も証拠がなければ言い逃れされて、ここまでの推理も台無し。

だが、アーシェングロット先輩には何かしら考えがあるようで。


アズール「ここまで筋が通っている推理ですが

やはり確定的な証拠…それこそ、ジャミルさんからの自白などがなければ

今の状況で、寮生たちが信じることはないでしょう。

ジャミルさんが素直に吐くとも思いません。」


『なんとか…ジャミル先輩と2人になれれば…』


アズール「えぇ。ですので、明日一日

ジャミルさんの思惑を、思い切り邪魔します。」


『邪魔って…具体的には何を…』


アズール「それは僕たちが行いますので、貴方は素直に従って頂ければ構いません。

そして…彼が疲れて焦りを見せ始めたころ。

どうにかして彼と2人になり


あえて、ジャミルさんのユニーク魔法にかかります。」


ジェイド「ほう…自ら洗脳に応じると…？」


アズール「あくまで、かかったフリですよ。

洗脳下にある相手なら、彼だって油断して

自分の本心をぺらぺらと喋ってくれそうなのでね。

なので、今回の作戦には

フロイド、貴方の魔法が必須になります。」


フロイド「俺〜？」


フロイド先輩の魔法は確か

相手の魔法や物理攻撃を逸らす魔法。

確かに、それなら演技で騙せるかもしれない。


『でも、ジャミル先輩の事ですし

フロイド先輩の魔法に関しては把握してると思います。』


アズール「でしょうね。ですので、今回の作戦で

その役回りを担うのは、他人の魔法を奪うことのできる

僕かAさんのどちらか…ということになります。」


ジェイド「そのことですが＿＿＿」


そのまま数分の作戦会議は続いた。

いよいよ明日、全てを終わらせる日が来る。

熱砂の宴を掻きまわせ→←真実の瞳

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す