毒蛇の眼光 ページ18
面倒な事に首を突っ込みたくない。
そういう意思ももちろんあるのだが
今回に関しては、何時僕が何を言い出すかわかったものじゃない。
余計なことを言う前に、ここを出ていきたい。
ジャミル「食堂でたまたま出会ったのも、運命の巡り合わせだ。
きっと君らは、ダイヤのように輝く解決策を
もたらしてくれるに違いない！」
『そうは言われても…
他寮の教育理念に口を挟むわけにもいきませんし…』
グリムも、先程までの訓練に嫌気がさしたのか
絶対に了承するな、と視線を向けてくる。
言われるまでもない。言われてないけど。
食堂の時のように、無意識に了承なんかしないようにしないと。
『すみませんジャミル先輩…僕たちは…』
ジャミル「そう言わずに。君は……"俺達を助けてくれるよな"？」
『＿＿えぇ、任せてください。』
グリム「ふな"ッ！？お前、何安請け合いしてるんだゾ！？」
『…あ。』
慌てて口を塞げど、もう遅い。
まただ。また、意識が一瞬掻き消えた。
そして気づけば、了承の言葉を口にしていた。
何だこの違和感。
可笑しいと思っているのに、逆らえない。
ジャミル「引き受けてくれるのか。嬉しいよ、A。
そうと決まれば、是非二人とも賓客として
スカラビアに留まってほしい。」
『ちょ、ちょっと待って…！』
ジャミル「お前たち、客人を部屋へ案内しろ。」
僕の言葉など聞く気もない様子で
スカラビア寮生を呼び寄せ
僕たちを寮の空き部屋へ連れて行かせた。
なんだ、何なんだこの違和感と予感は。
あの人の、思考が全く読めない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「それでは、ゆっくりとお休みください。」
空き部屋に辿り着き、寮生が軽くそういうと
すぐさま部屋の扉を閉めて
その場を去っていった。
グリム「も〜ッ！！やめとけって言ったのに！」
『言ってはないよね。目で訴えてはいたけど。』
グリム「お前だって、面倒は嫌って言ってたのに
何考えてるんだゾ！」
『…僕だってわからない。
引き受けるつもりなんかなかったのに…
ジャミル先輩に問いかけられた途端に、意識が消えたんだ。
それで、気づいたら…』
グリム「お前はお人好しが過ぎるんだゾ！たまに怖いけど…
とにかく、俺様だって面倒は御免だ！
今のうちにこっそり抜け出して、オンボロ寮に戻るゾ！」
ジャミル先輩や寮生には悪いが
僕には関係のないことだ。
グリムを抱きかかえ、部屋の周りを確認したところで
足早に、空き部屋を飛び出した。
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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………！更新楽しみにしてます！ (2022年9月24日 18時) (
レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か？？？好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ！ (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2021年8月1日 22時
