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lie.31 ページ36

城崎side


さっき天祥院くんと話してから、気分が悪くなって教室を出た
あの名前を知っているなんてありえない…

地面を睨んでいると、背後から叫び声が聞こえた


「あ、危ないでござる!!」


城崎「へ…手裏剣!?なんで!?」


間一髪で避けたけど…なんでアイドル育成学校に手裏剣があるの


「ごめんなさいでござる!手裏剣を投げる練習をしていたら、うっかり投げる方向を間違えてしまって…」


城崎「大丈夫だよ…この手裏剣……偽物?」


「危険がないように本物は使わないんでござる!」


城崎「さっきみたいなのになったら危ないもんね」


ちょっと煽りながら、近くに落ちていた手裏剣を投げ返す
昔ドラマで見た投げ方を真似してみたらうまくいった


「…!おぉ…!」


城崎「どうしたの?」


「投げるのめっちゃうまかったでござる!」


城崎「そうかな?初めてだったんだけど…」


「初めてであれでござるかっ!?それはパネェでござる!」


なんか変わった子に興味を持たれちゃったなぁ…


城崎「その喋り方と手裏剣からして、忍者が好きなの?」


「大好きでござる〜!…でも、中々受け入れてもらえず
忍者同好会も拙者一人だけでござるし…」


城崎「…そっか……よかったら、僕に忍者の話をしてくれない?
昔よくドラマで見てた影響で結構興味あるんだよね」


さっきの天祥院くんの話を忘れるには丁度いいと思った


「本当でござるか!?嬉しいでござる!
何から話したらいいのでござろうか…」


城崎「うーん…忍術の使い方とか?忍者の歴史とか?」


「わかったでござる!」


話している間の彼の眼は、すごく輝いていた


城崎「(この子は自分の好きな物をあんなに綺麗な眼をして語れるのに…
僕の愛って汚いなぁ…)」


「…って感じで……どうしたんでござるか?
辛そうな顔をしてるでござる…まさか、拙者の話が詰まらなかった!?」


城崎「そ、そんなことない!おもしろかったよ!」


「それならよかったでござる…」


城崎「話してくれてありがとう
なんか気分良くなってきたよ」


「拙者の話のどこにヒーリング効果が…?」


城崎「気にしないで、またね仙石くん」


「また話しに来てほしいでござるー!」


あの子なら教えてくれるかな…純粋に好きな物を愛する方法
僕みたいな汚れた人間じゃない彼なら…


城崎「…帰ろう……Aはどこかなぁー♪」


純粋できれいなあの子を愛する資格をくれるかもしれない

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2018年11月13日 18時

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