愛する騎士に嘘を吐いた【あんさんぶるスターズ！】 (ページ35)

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やっと視点が戻ってきた

瀬名泉が教室にやってきたから話していると、ゆうくんが通ってそれを追いかけて行ってしまった
凛月が変なこと言ってたのはまぁいいとして

『なんで私があの二人を探さなきゃいけないのさ…』

ゆうくんを追いかけて行った瀬名泉を探している

『ゆうくーん？セッちゃーん』

遊木「あっ！前の泉さんの味方じゃない人！助けてください！」

『私運良すぎるな』

瀬名「Aちゃん…！ごめん、俺勝手にどっか行っちゃって…」

『わかってるならとっとと戻ってこいやこの虫が』

遊木「泉さんを虫扱い…」

ゆうくんが輝いた眼でこっちを見てくるんだけどどうしたらいい

『…ゆうくん逃げてるんじゃなかったっけ？』

遊木「あ…」

瀬名「ゆうくん！」

『頑張……ちょ、腕引っ張んないで！なんで一緒に逃げるの！？おいこら話聞け！』

　
　
　
　
　
　
　
　
　
遊木「はぁ…はぁ…ｺﾞﾎｯ……」

『疲れすぎだしここどこだよ』

遊木「えっと…どこだろう」

『ゆうくんがわかんなかったら駄目だよね？』

走り続けて10分ほど
二人して迷子になるとかいう惨劇

『ゆうくん大変だよね…あんなやつに追いかけられる毎日なんて』

遊木「DDD以降はましにはなったんだけどね…」

『…昔から変な奴だった……今はもっとなんだね…悪人代表みたい』

遊木「えっと…君は泉さんが嫌いなの？」

『あたりまえでしょ…あんなやつ……私の宝物を壊したあいつを嫌いじゃないわけない』

いくらあいつが近づいてきても
いくら昔のあいつの輝きを思い出しても

その記憶が消えない限り、私はあいつを許せない

遊木「あの人はそんなに悪い人じゃないよ…多分」

ゆうくんは、微笑んでそういった
その微笑みに…悲しさが混じっていたのは気のせいかな

遊木「確かに変わった人だし、過去に君に何かしててもおかしくないって思うけど

それを悪いことだってちゃんとわかってる人だから…」

『…そんなこと……』

遊木「それに、結構弱いんだよあの人
仲間を…友達を失うことを恐れてる…でも、それを表に出さずにその人の居場所を守ろうとするから

君には悪い人に見えちゃうのかな」

『…友達を……』

遊木「だから、君の事も大事に思ってるよきっと」

私が見ている瀬名泉と
ゆうくんが見ている瀬名泉は別人なんじゃないか

そう思って現実逃避したくなるほど
私は迷っていた

遊木「戻ろっか、何となく場所も分かったし」

『…あぁ』